文春ジブリ文庫刊
渋谷陽一さんがインタビューし、宮崎さんが答える形式の書籍です。
我が子が通う保育園の盆踊りで、延々と繰り返されていた「となりのトトロ」の主題歌を初めて耳にするまで、その作品を知りませんでした。
その後、本作を含め、VHSビデオで子供達を一緒に「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピュタ」、「魔女の宅急便」、「紅の豚」を見て、すっかりジブリのファンになりました。とても良い思い出です。
映画館で初めて見たのは「もののけ姫」で、それ以来、「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」、「ゲド戦記」、「崖の上のポニョ」、「借りぐらしのアリエッティ」、「コクリコ坂から」、「風立ちぬ」を封切りで見てきました。
振り返ると、その中で宮崎さんが大きく関わった作品は、いずれも魅力的です。
大概の作品は一度見ると二度と見ないことがほとんどなのに、宮崎さんが監督した作品だけは何度も見ています。
その理由は、例外はあるものの、独特の世界観と作品の複雑さにあるように思います。
また、登場する主人公達の生き方が凜として心を洗われるように感じることのようです。
本書から漂ってくる宮崎さんのお人柄は、鬱屈した精神世界と、取り敢えず現状を否定し理想を追求する性向が中核を占めているように思います。
現状を「是」とする心の有り様からは、複雑で魅力に溢れた世界は生まれてこないのかも知れません。
「続・風の帰る場所―映画監督・宮崎駿はいかに始まり、いかに幕を引いたのか」という書籍も出版されているそうです。
これも楽しみです。
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○文春ジブリ文庫 ○宮崎駿 ○渋谷陽一
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評価は4です。
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