![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/16/6798bc193858d89ae4700bcfe1e3eb1b.jpg)
全国自死遺族総合支援センター「編」、三省堂刊
自死とは自殺のことです。1998年に日本の自殺者数が三万人を越えたのだそうです。残された家族は、自殺ということを世間に憚り病死であったと告げることが多いということです。実際、自殺と聞けば、何らかの葛藤や不自然な事情があったのではないかと考え勝ちです。そうした私達のごく当たり前の、そして誠に無知な認識が、遺族の人々を苦しめているのだという事が本書によって分かりました。自殺に至るには、「それなりの事情」があることは間違いありませんが、その事情を私達が作り出したり見過ごしたりしていることに気付いていないことが問題なのだということが、良く分かりました。
追い詰められる事は誰にでもあり得ることです。特に、現代社会のように、許しのない社会にあっては激烈なストレスが自身に降りかかって来る可能性があります。誰にでもあります。しかし、私達が、自分の日々に忙殺されている時、身近な人が自らの命を絶ってしまうことがある。そうした際に、多くの家族は、自らを責め苛み、真っ暗なトンネルを彷徨うことになってしまいます。そんな時に限って心無い言葉を投げ掛けられたりする。
私が父をガンで亡くした際、動転した叔父(父の実弟)が、電話で母に「どうして俺に知らせてくれなかったのか。良い医者を知っているから兄貴は助かったかもしれない。」と言ったと、母は叫ぶように泣いていました。(そんな母の姿を、私は観たことがありませんでした)恐らく叔父は、心から悲しんで母に押さえきれない気持ちを母にぶつけたのだと思います。しかし、亡くなるまでの半年間の父の闘病生活の間、一度も見舞うことの無かった叔父から投げつけられた言葉に、母は深く傷付きました。止む無く、私は叔父に電話し、叔父の不明を非難しましたが、それで心が穏やかになることはありませんでした。
このように、人の悲しみや落胆を周囲の人が本当に理解することは難しい。出来ないと思っています。だから、出来るだけそっとしてあげたいと思いながら、手助けになることはないのか、と自問自答することがあります。恐らく、深い悲しみを味わないと、中々感じられないのかもしれません。それが人間であるが故の証なのかもしれません。
-------------------------------------------
URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/自殺
-------------------------------------------
評価は3です。
自死とは自殺のことです。1998年に日本の自殺者数が三万人を越えたのだそうです。残された家族は、自殺ということを世間に憚り病死であったと告げることが多いということです。実際、自殺と聞けば、何らかの葛藤や不自然な事情があったのではないかと考え勝ちです。そうした私達のごく当たり前の、そして誠に無知な認識が、遺族の人々を苦しめているのだという事が本書によって分かりました。自殺に至るには、「それなりの事情」があることは間違いありませんが、その事情を私達が作り出したり見過ごしたりしていることに気付いていないことが問題なのだということが、良く分かりました。
追い詰められる事は誰にでもあり得ることです。特に、現代社会のように、許しのない社会にあっては激烈なストレスが自身に降りかかって来る可能性があります。誰にでもあります。しかし、私達が、自分の日々に忙殺されている時、身近な人が自らの命を絶ってしまうことがある。そうした際に、多くの家族は、自らを責め苛み、真っ暗なトンネルを彷徨うことになってしまいます。そんな時に限って心無い言葉を投げ掛けられたりする。
私が父をガンで亡くした際、動転した叔父(父の実弟)が、電話で母に「どうして俺に知らせてくれなかったのか。良い医者を知っているから兄貴は助かったかもしれない。」と言ったと、母は叫ぶように泣いていました。(そんな母の姿を、私は観たことがありませんでした)恐らく叔父は、心から悲しんで母に押さえきれない気持ちを母にぶつけたのだと思います。しかし、亡くなるまでの半年間の父の闘病生活の間、一度も見舞うことの無かった叔父から投げつけられた言葉に、母は深く傷付きました。止む無く、私は叔父に電話し、叔父の不明を非難しましたが、それで心が穏やかになることはありませんでした。
このように、人の悲しみや落胆を周囲の人が本当に理解することは難しい。出来ないと思っています。だから、出来るだけそっとしてあげたいと思いながら、手助けになることはないのか、と自問自答することがあります。恐らく、深い悲しみを味わないと、中々感じられないのかもしれません。それが人間であるが故の証なのかもしれません。
-------------------------------------------
URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/自殺
-------------------------------------------
評価は3です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます