今回の衆院選は、自公圧勝、立憲民主党が民進党からの看板替えに成功、そして希望の党の自壊という事前報道通りの結果になった。
沖縄選挙区では、直前に起きた米軍ヘリ事故が逆風となって、自民党候補が全敗の可能性さえ危惧された。
沖縄2紙の誇大なヘリ事故記事を追い風に、絶滅危惧種といわれる社民党と共産党が全国で唯一の小選挙区当選を死守した。
だが、第四区では西銘恒三郎氏が当選。(沖縄タイムス) オール沖縄の一角に風穴を開けた。
第1区で惜敗した国場幸之助氏は比例で復活するので、国会議員の数は次の通り。
自民党議員の全敗は免れた。 前回の沖縄区全敗に比べれば、大きな一歩である。
第1区 赤嶺政賢(共産党)
第2区 照屋寛徳(社民党)
第3区 玉城デニー(無所属ー自由党)
第4区 西銘恒三郎(自民党)
比例 国場幸之助(自民党)
今朝の沖縄タイムスは合計11面を「オール沖縄」の勝利として狂喜乱舞の見出しで紙面を飾っている。
一面と社会面の見出しを抜粋紹介しよう。
■一面トップ
辺野古3勝
新基地拒否の民意堅持
■社会面トップ
基地反対 貫く民意
「オール沖縄」決意新た
沖縄タイムスの紙面を見る限り、あたかも全県民が辺野古移設反対の民意を表したような印象を受ける。
だが、少し待ってほしい。
辺野古移設は日米安保に基づく日米合意の実行である。
辺野古移設を「新基地建設」と言い変えて反対するのは、日米安保に反対することだ。
一方、日米安保は「専守防衛」の我が国の国防にとって不可欠の条約だ。
日米安保を破棄して、自主防衛するには憲法の呪縛から解放されなければならない。
そのためには憲法改正が不可欠だ。
今回選挙で自公は過半数どころか憲法改正発議の3分の2を占めた。維新、希望の党ら改憲勢力を加えると4分の3になるくらいだ。
安倍政権は今回の選挙公約に「憲法改正」を謳っている。
沖縄で「オール沖縄」がいくら「辺野古反対」を叫んでみても、憲法改正の大きな波は近づいている。
沖縄ではなぜか人気のある照屋寛徳氏が当選の第一声に「憲法改悪を阻止するため命をかける」(NHK)と叫んでいた。
全国的には絶滅危惧種の社民党が「命をかける」と叫んでみても、大きな時代の流れを止めることはできない。
今回の衆院選と同時に、宮古島市議選が行われた。
石嶺香織市議は、自衛隊の「宮古島配備」に反対し、自衛隊員を「強姦魔」呼ばわりする文書を撒き散らし、良識ある県民のひんしゅくを買った。
その狂気とも思われる石嶺氏が落選した。(文末に記事)
宮古島市民もまだ捨てたもんじゃない。
沖縄タイムスがいくら辺野古反対の民意などと、扇動記事を書いても最高裁判決に従って埋め立て工事は粛々と進んでいく。
時代に逆からって、大きな時の歯車を止めることは不可能である。
沖縄タイムス+プラス ニュース
第48回衆院選は22日投開票され、沖縄選挙区は1区で共産前職の赤嶺政賢氏(69)、2区で社民前職の照屋寛徳氏(72)、3区で無所属前職の玉城デニー氏(58)、4区で自民前職の西銘恒三郎氏(63)=公明推薦=がそれぞれ当選を確実にした。
国政野党の3氏は「オール沖縄」勢力の候補者として、県内で最大の争点となった米軍普天間飛行場返還を巡る名護市辺野古の新基地建設問題で「反対」を主張。全国で政権与党が大勝する中で沖縄では4選挙区の半数以上を野党候補が制し、県内の有権者が「辺野古反対」の民意を安倍晋三政権に改めて突き付けた。選挙結果が普天間問題に影響するのは必至で、来年2月の名護市長選、11月の知事選にも波及する見通しだ。
県全体の投票率は56・38%で、1970年の国政参加以降最低だった前回52・36%を4・02ポイント上回った。1区の座間味村、3区のうるま市、4区の南城市は台風の影響で開票が23日に繰り越しとなった。
沖縄1~4選挙区には前回2014年衆院選と同様の顔ぶれが立候補し、辺野古反対の「オール沖縄」勢力と辺野古容認の自民の候補者を軸に激戦が展開された。
1区は赤嶺氏が自民前職の国場幸之助氏(44)=公明推薦、維新前職の下地幹郎氏(56)=希望推薦=を軸とした三つどもえの戦いを制し7期目の当選を確実にした。国場氏は比例代表九州ブロックで当選を確実にした。
2区は照屋氏が自民前職の宮崎政久氏(52)=公明推薦=との一騎打ちを制し6期目の当選を果たした。1994年に小選挙区制度が導入されて以降、県内で6期連続の選挙区当選は照屋氏が初めて。
3区は玉城氏が自民前職の比嘉奈津美氏(59)=公明推薦=との勝負を制し、4期目の当選確実となった。
4区は西銘氏が無所属前職の仲里利信氏(80)と支持を競い、5期目の当選を確実にした。