著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)鴨野/守 |
デニー知事「勝つのは難しいが諦めない」 辺野古で連帯誓う
沖縄県名護市辺野古新基地建設を巡り、玉城デニー知事は15日、新基地建設に反対し市民が座り込むキャンプ・シュワブのゲート前を訪れた。政府が14日に初めて埋め立て土砂を投入したことを「暴挙」と批判し「対話は大切だが、対抗すべきときは対抗する。ひるんだり恐れたりくじけたりしない。勝つことは難しいが、諦めない」と新基地建設阻止に向けた連帯を呼び掛けた。
玉城知事がシュワブのゲート前を訪れるのは就任して初めて。市民によると、ゲート前には約600人が座り込み「デニーさん頑張れ」「一緒に工事を止めよう」など知事と市民が互いを励まし合った。
玉城知事はゲート前でのあいさつ後、辺野古漁港の岸壁から海上で建設工事が進む様子を視察し、職員から説明を受けた。視察後は辺野古の岬で竜宮神を祭る拝所にも手を合わせた。
視察後、記者団の取材に応じ「現場に来ると工事の異様さに胸がかきむしられる思いだ。現状を回復させるまで政府に対して法治国家、民主主義国家としてのあるべき姿を求める」と新基地阻止の思いを語った。
岩屋毅防衛相が早ければ2022年度とされる米軍普天間飛行場の返還を「難しい」と発言したことを受け「土砂投入が普天間返還への一歩だと言いながら、22年までの返還は難しいという言葉の重みと意味が県民にどう伝わるかを全く理解していない。強い憤りを感じるし、政府の失態だ」と激しく批判した。
拝所に手を合わせたことについては「平和な未来をつくろうとしている私たち、県民、住民に未来の力を与えてくださいとお祈りをした」と説明した。
政府、連日の工事強行
沖縄防衛局は15日午前、14日に続き護岸で囲った埋め立て区域に土砂を投入する作業を進めた。新基地建設に反対する市民らは工事現場周辺でカヌー25艇と抗議船2隻を出し、「民意を無視して強引に進めるのは民主主義の破壊だ」と工事の中止を訴えた。
土砂は米軍キャンプ・シュワブ沿岸の「K9」護岸に接岸している台船から、ダンプトラックが陸揚げした。ダンプは基地内を通り「N3」など3護岸で囲われた海域に次々と土砂を投げ入れた。投入作業は午前で終了した。14日台船にあった土砂は15日午前中に全て投入したと見られる。
午後には「K9」護岸付近で、台船が新たに土砂を積んだ運搬船1隻に接続され、約2時間にわたり土砂を台船に載せ替える作業を実施した。市民らは、桟橋敷地内に置かれていた土砂を使ったとして「県赤土等流出防止条例に違反している」と批判した。
辺野古基地建設強行は「地方自治の破壊」。謝花喜一郎・沖縄県副知事、怒りの訴え
真っ赤な目で、声を震わせながら訴えた謝花副知事
10月17日に防衛省沖縄防衛局は、国民の権利利益を守る行政不服審査法(制度)を乱用、私人に成りすまして翁長前知事が指示した埋立承認撤回の効力を失わせる行政不服審査と執行停止を求めた。すると、公明党の石井啓一国交大臣は約2週間後の10月30日、辺野古基地建設の工事再開が可能となる執行停止を決定したのだ。
たまたま上京していた玉城知事は緊急会見で「強い憤りを感じる」「自作自演」と憤激した。それと同じ日、翁長雄志前知事を支えた謝花喜一郎副知事も、野党合同ヒアリングで目を真っ赤にしながら声を震わせながら訴えていたのだ。
「翁長知事が本当に命がけでやったものを、このようにいとも簡単に(執行停止を決めた国交省の審査決定文書の)数ページで決定がなされることに、沖縄県民は本当に怒っております」
こう謝花副知事が切り出すと、野党合同ヒアリングの場は県民葬と同じような厳粛な雰囲気に包まれていった。翁長前知事を側近として支えてきた謝花副知事は、亡くなる4日前の会話を紹介した。
「8月4日、私は翁長知事に呼ばれて病室でお会いしました。『本当は(埋立承認撤回を)僕がやりたかったけれども、もしもの場合は君に頼む』とおっしゃられ、私は『そんなことはないです。ぜひ、知事頑張ってください』と言ったら、点滴を続けながら『そうだな』と言って笑っていた。その4日後に亡くなってしまったのです。それをわれわれ執行部は慎重の上に慎重を期して、間違いがないように慎重に考えて、『こういう違法なことは放置できない』という観点で8月31日、(埋立承認)撤回を行いました」
沖縄県が埋立承認撤回をした理由の一つが、「軟弱地盤であること」。この日の野党ヒアリングでも謝花副知事は、配布資料を見開きながらハンマーを使った軟弱地盤の調査方法を説明したうえで、新基地建設予定地が「マヨネーズ」にも例えられるほどの軟らかさであることを紹介。このまま莫大な税金を使って埋立をしても“欠陥基地”にしかならない可能性が高いことを明らかにしたのだ。
埋立工事を進める防衛省も、このことを問題視して地盤調査を始めていたが、その結論が出る前に防衛省が法的措置(不服審査請求)をする見切り発車をしてしまった。
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>沖縄県が埋立承認撤回をした理由の一つが、「軟弱地盤であること」。この日の野党ヒアリングでも謝花副知事は、配布資料を見開きながらハンマーを使った軟弱地盤の調査方法を説明したうえで、新基地建設予定地が「マヨネーズ」にも例えられるほどの軟らかさであることを紹介。
>このまま莫大な税金を使って埋立をしても“欠陥基地”にしかならない可能性が高いことを明らかにしたのだ。
■東子さんのコメント
マヨネーズのような地盤は、どこか。ここ↓ https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018040300042_2 滑走路の端。 埋立の最後に回せる場所。 埋立全体でないにもかかわらず、また軟弱地盤かどうかも確定しておらず、それ故、工法の変更が必要かどうか不明な場所があるというだけで、「工事全体を止めよ」とは、いちゃもんつけるにしても最低過ぎる。 軟弱地盤の存在を「軟弱地盤があるから、辺野古以外で造る方が良い」と使うが、軟弱地盤の問題は、そこにあるのでは、ない。 軟弱地盤を改良する「工法が無い」ではなく、沖縄県が「工法の変更を認めない」。 辺野古移設を遅らせているのは、沖縄県なのだ。 「普天間返還:岩屋毅防衛相「2022年度は困難」 責任転嫁と県反発 2018年12月15日 05:01」 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/359739 >謝花喜一郎副知事は >岩屋氏が遅れの原因を県の埋め立て承認取り消しや撤回と示唆したことに「責任を県に押し付けているとしたら、とんでもない話だ」と憤った。 普天間返還を遅らせているのは、「辺野古移設を進めさせないのは沖縄県だ」と言われて、憤慨しているが、憤慨することは、「辺野古移設と普天間返還がリンクしている」ことを、認めている証。 この他に、辺野古移設反対派が「辺野古移設と普天間返還がリンクしている」ことを認めている証は、「辺野古が出来ても普天間は返還されない」「辺野古が出来るまで13年かかるから、早急な普天間の危険除去は期待できない」発言だ。 「辺野古移設と普天間返還がリンクしている」を否定にかかるのは、「辺野古反対は普天間固定」の浸透に反対派が危機感を持っている証。 |
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