ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

異論

2021-02-15 20:13:31 | つぶやき
久しぶりに友人来訪。

長年インバウンドのイベントなどを手掛けていたのだが、昨年からコロナで全部吹っ飛んでしまった。さらにちょうど1年前の春オープンで外国人相手のB&Bをやり始める予定が、こちらもコロナでストップ。建物を借り上げてしまったので、こちらはその後カフェにくら替えするものの、観光地ゆえの場所柄、常連さんができにくい環境で大苦戦。現在は休業補償金頼みだという。

元々、仕事が趣味のような夫婦だったこともあり、この急激な環境変化にすっかりやる気と気力を奪われてしまったようだった。日本と外国を繋ぐ国際交流事業はすべてキャンセル、そこへの補助金などもないため、これはもう他のどんな事業よりも厳しいと嘆いていた。友人はプレゼン能力に長け、ここ10年ほどは自治体からの事業依頼をことごとく受注し大忙しだった。これまでの貯えで生活かどうのという話ではないけれど、突然、仕事が無くなくなり、再開の見込みが立たないことに大きなストレスを感じていた。

ワクチン接種も始まるし、いずれまた仕事ができるようになるのは間違いないので、「ここはもうしばらく気長に構えて、今のうちにやりたいことをやっておくのもいいのでは…」と伝えると「そのやりたいことが仕事なんだから…」と言われ、返す言葉がなかった。

数年前、この友人夫婦に「65歳までに最低5000万円、貯めておきなさい…」と言われたことがあった。理由はみじめな老後にならない為である。その時、思ったのが、「では72~73歳で死んでしまったら、その貯めこんだ労力はどうやって報われるのか…」ということだった。それを伝えると、「それは残された家族が感謝して使ってくれるから…」と、もっともらしい言葉が返ってきた。

それはそうかもしれない。けれど自分の人生と家族の人生との折り合いがうまくつけられない。家族のために働くだけ働いて、やりたいことも我慢して、お金を貯めるだけ貯めて死んでいく。

そんなの、ちょっと虚し過ぎる。

遊ぶだけ遊んだからといって老後破産は嫌だし、年を取ってからの4畳半一間の風呂無しアパートへのダウングレードは嫌だ。けれど住まいで言えば8畳と6畳二間のアパート暮らしまでなら、個人的にはなんとか耐えられると思っている。なので、やはりやりたいことは可能な限りやっていきたいし、それがやれる時間は、もうそれほど多くないと感じている。

人の人生なんて所詮、不要不急の行動で支えられている。今を楽しめなくて、老後が楽しいはずがない。

そんなことを思った1日だった。
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