映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

薫風の頃、やさしい涙を流しましょう

2016-05-24 20:45:03 | 旧作映画、TVドラマ
今年の5月は初夏を通り越した様な暑さ。
名古屋の夏がまたやって参ります。つらいな。

さて、そんな5月に吹く風が白いレースのカーテンを舞い上がらせる季節にぴったりの映画を紹介しましょう。

韓国映画(韓流)の三本。
クァク・ジョヨン監督作品 「猟奇的な彼女」「ラブストーリー」「僕の彼女を紹介します」。
韓流ドラマの魅力は大映テレビのように大げさな展開と誇張された表現。それと大甘なラブストーリーがたっぷりデコレーションされたくどさだと思います。好き嫌いはあるでしょうね。嵌まると中毒になりかねないのは経験者なら知ってますでしょ。(わたくしはどちらかと言えば苦手)
「八月のクリスマス」のように薄味であっさりした佳品もありますが、基本的には喜怒哀楽が激しく笑って、怒って、泣いて、気持ちよく幸せになれるのも特徴です。今日紹介の三本も笑えるし、泣けるし、一緒に怒れるし、そしてほのぼのと幸せになれます。

  



ジョヨン監督作品の定番はさわやかな風。
「ラブストーリー」で、母の若かりし頃の日記を読む娘の部屋に吹き来る風の清々しさ。「僕の彼女を紹介します」の二人が旅行先の丘の上で受ける風に向かって身体を預けながら愛を語るシーン。(もし僕が死んでも風になって君を守るよ)と言った彼がベタベタのストーリー展開で亡くなった後、四十九日に風になって彼女の許にやってくる場面は涙無くては観れません。X JAPANのTearsが印象的に使われています。

チョン・ジヒョンをミューズとしていくつかの愛すべき作品を発表しましたが、このところどうなんでしょうか。
ミューズを失った監督が輝きを半減させてしまうのは良くあることですし。
もうちょっと観たい気のする監督です。