今年最初の鑑賞なので、クスクス笑って最後はほんのり温かい感激を味わいたいなと期待しておりました。
かつての矢口監督作品はそんな喜びを味あわせてくれましたよね。「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」が頂点だったんですかね。「ハッピーフライト」は群像劇の面白さもお仕事映画の蘊蓄も程よくそれなりに楽しめましたが、「ロボジー」は完全に失敗作でした。「WOOD JOB」はお仕事映画としてはまあまあでしたけど、三浦しをん原作の良さをまるで活かせませんでした。
深津絵里の飄々としたお母さんは良い感じでした
今回は、家族映画➕ロードムービー➕サバイバルあるある(防災蘊蓄)がテーマだったんでしょう。3・11の影響もそれなりに感じます。いつもの事ですが、矢口監督の着眼点は面白そうなんです。あっても不思議じゃないし、知恵と工夫となりゆきで何とかなるんじゃないかと思えるのも現実味ありますし。
それにしても、脚本が酷い。
今までも発想だけで乗り切っていたところありましたから、今回のような繊細さを描くべき作品では致命的でした。
電気はじめ動力がストップした理由なんかどうでもいいけど、対応する人々の可笑しみを期待していたのになんか暗い画面の中でゴソゴソするばかりだし、ピンチを知恵と工夫で明るく乗り切る家族を観たかったわたくしとしてはとても辛い時間でした。
矢口監督もうダメかしら。