むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

エンブリオ(下)(帚木 蓬生)集英社文庫

2009年11月23日 | 読書


難病の患者を救い、不妊の患者に天使を授ける反面、胎児を解体し臓器を利用するダーティーヒーローの物語だ。
彼は理想の医療を実現し、病院の秘密を守るため、裏では殺人も平気で行っていた。
名探偵が一人訪れれば、悪事が暴かれちゃいそうな展開であるが、そんな者は登場せず、大円団で幕を閉じるところが清々しかった。
ラストが船上パーティというのも華やかでよい。
悪の物語はそうでなくてはいけない。
コメント
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