むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『消えたい』高橋和巳 (ちくま文庫)

2024年05月25日 | 読書
──虐待された人の生き方から知る心の幸せ──
虐待されて育てられた人に特有の感情が「消えたい」ということでした。
「死にたい」と「消えたい」は、似ているようで異なると言います。
死にたいは、生きていたことを前提としていますが、消えたいは、生きていない、ただ存在している感覚からくるのだそうです。
そう言った小さな違いを事細かく分析し、虐待されてきた人たちを救おうとする試みが書かれていました。
普通の暮らしをしてきた人たちと、世界の感じ方の違いも、図式で描かれておりわかったような気にさせられます。
しかし、普通の人たちでは、とても理解しえない感覚もあるようです。
分った気になってしまうことも危険だと感じます。

コメント
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