むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『江の島ねこもり食堂』名取佐和子 (ポプラ文庫)

2025年02月04日 | 読書
江の島は猫の島。そこに〈半分停〉という食堂がありました。その女主人は、代々、ねこもりサンと呼ばれて、野良猫たちの世話をする役割があったのです。
本書は五つの短篇で構成された連作短編集ですが、最初の話で、いきなり、ねこもり一家が夜逃げしてしまいます。
二話目で時代はさかのぼり1915年となり、その後、1話ごとに世代が進んでいく構成となっています。
なんとなく切ない話が多いですが、時代時代に翻弄されながら猫を見守り、猫に見守られねこもりさんたちは江の島で生きているのでした。
そして、100年後、奇跡の復活を果たすねこもりさん。
小さな自営業も、ここまでつながれば、お話になるのです。

コメント
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