むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

生きいそぎ(志水辰夫)集英社文庫

2017年02月24日 | 読書

集英社の小説すばると言えば、少し若い人向けの文芸誌というイメージがありましたが、これは定年後の男が主人公の短編集を集めている本でした。

故郷(原風景)がテーマのようですが、田舎に帰ってなつかし~と言うより、廃墟になっているという感じの話が多い気がしました。

半世紀以上経つと、思い出の風景というのはかなり変わっています。

わたしが生まれた家はもう取り壊されているし、学生時代に住んでいたアパートももうありません。

人間は少し長生き過ぎる気もします。

それでも、人生の最後に戻ろうとしてしまうのは、なぜなのでしょう。

死を受け入れるための通過儀礼のようなものなのかもしれません。


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