太平洋戦争時に、アメリカ軍の戦略爆撃のジェノサイドにより親を失った子供たちは、いかにして死んでいき、生き延びていったのかのドキュメントです。
元浮浪児で成功した者、死刑囚になった者、孤児院で働いていた人、養護施設に残された子供たちの手記などを集め分類し多種多様な浮浪児の生き様を記しています。
関係者の年齢を考えると最後のチャンスというタイミングで綴られる文章は、迫力がありました。
当時の上野の愚連隊やテキヤ、朝鮮人ヤクザなどの複雑な力関係、警察の動きなども事細かに調べてあり、説得力がありました。
闇市で働く浮浪児の所得は、当時のサラリーマンの何倍もありましたが、ねぐらにしている上野の地下街は、家を失った人たちがごった返す治安が悪い場所だったため、朝起きると確実に金が盗まれているのです。だから、その日の稼ぎはその日のうちに使ってしまうから、いつまでも貧困であるという循環に唖然としました。
孤児院の食糧事情は最悪で労働も伴うので、浮浪児たちはそこに入れられるのを恐れ逃げ回っていました。
そこから、私設の条件が良い孤児院があり、そこに浮浪児たちが集まっていき、記録が残されていたのがこの本を面白くしています。
最後に心に残ったのは、養護施設で働く女性の言葉でした。
昔の子(浮浪児)は強かった、人としての芯があった。今、私設にくる子は芯がない。何かあるとすぐに諦めてしまう。
浮浪児は、家族に愛されていた時間があった。だから心に芯があり、何かあってもくじけない。
今、私設に来る子は、家族に虐待されたり、捨てられたりした子がほとんどで、愛された時間が無い。だから心に芯がない。
親でも誰でも良いから、愛された記憶がある子には芯がある。
昨日は、コロナワクチンの副反応で発熱(38.3℃)し、寝込んでました。咳鼻水が無いだけで、ほとんど風邪と変わらない症状でした。
今朝になって体温を測ると低体温(35.4℃)だったので、まだ本調子ではないのですが、体に良いものをたべようと、キノコバーベキューを食べました。
三川きのこ園も3回目なので、キノコの焼き方、焼き加減もわかり、手際よくおいしく頂けました。
エアホッケー(空気噴き出し無)やビリヤード(部屋が狭くてキューが壁に当たる)も無料でできるスペースが設置されていて、誰もいなかったので、あかねとプレイしてきました。
ほどよい運動になったかな。
多くの日中戦争の書籍は、太平洋戦争前までの記述は詳しいが、太平洋戦争に突入後の記述はほとんど無い。
そこで、太平洋戦争開戦後に、日本は終戦までどう戦っていたかを詳しく解説していました。
日中両軍のもくろみをマクロ視点で記述し、その後、兵士の証言などをもとにミクロ視点で臨場感をにじませる構成で、わかりやすく感じました。
日中戦争は、なんとなく始まり、終わらせることができない目的がぼやけた戦争だった感じです。終戦後に明らかになる蒋介石と日本軍上層部とのお友達感には、そんなのありかよ~と思いました。
そんな、目的がハッキリしない戦線のため、太平洋戦争開戦後は、その動きに引きずられ、グダグダな戦いになっていきます。米軍の日本本土空襲を阻止するため、中国の飛行場を使えないようにするのが目的になってしまったりしています。
また、細菌兵器や毒ガスの使用もしています。しかも、日本軍が使用したそれらの兵器により、日本軍にも被害をだしています。
制空権は連合軍にありますが、地上戦は日本軍に有利とよくわからない戦線です。地上軍を攻撃できる飛行機の数が少ないのでしょう。
また、日本軍の補給は悪く、現地調達に頼るため、悲惨な状況に陥る部隊も多々あったようです。
なんとなく始まり、収拾のメドもなく、太平洋戦線に引きずられ、なんとなく終わってしまった戦争だったようです。
これじゃあ、本に書いても面白くないだろうなと思いますが、この本は、よくできていて、新しい知識として面白い本でした。
かわいらしい赤い実が成っているのでよく見るとはじけて中からオレンジ色の実が覗いていました。

これは、また、かわいらしい。

1つ~2つ覗いています。
よく見るマユミは、4つの実が覗きますが、コマユミは1~2つです。
