みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

空に定まる指

2008年11月06日 | 絵・写真・美術館
思い立って、奈良の秋篠寺を訪ねた。
気になる存在だったのだ。秋篠寺の伎芸天。もろもろの技芸の守り神。

ピアノ趣味人としては、これはお会いせぬ訳にはゆきますまい!と言うことで、大阪に出るついでに寄り道して、対面する。
正直、とてもいいなあと思った。
今まで、仏像を見ても、ピンと来ることは、なかったけれど・・・。



暗い堂内に浮かび上がる伎芸天。ふっくらした頬、安らぎや温かさ、様々な良きものが調和した柔和な表情。
生きてるみたいで、そのうち瞼が開いて見つめられるんじゃないか?と思えてくる。
印を結ぶ指も、なにやら艶めいて惹きつけられる。
うん、これは、いいな。いいぞ。すっかり伎芸天のファンになってしまった。

ピアノの上達と指の怪我の完治を祈願。
でも、今日はなんだか調子がよくないな・・・。ん~、ご利益目的の浅はかな祈りが、まずかったんだろうか・・・。
心やさしき女神様は、切なる願いを聞き届けてくれるのだろうか???

秋篠の伎芸天女の印むすぶゆび細々と空(くう)に定まる
(鈴木光子)
コメント (2)
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