日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

無人駅

2008年10月22日 | 回想
               

ここJR岩徳線西岩国駅は「旧市街地とか古い市街地」にあるといわれるが、かっては「岩国駅」とも呼ばれた由緒ある駅だ。駅舎は重厚な大正時代の建築で、旅の話題にはしばしば取り上げられる。

煙を吐きながら蒸気機関車が黒い客車を引いて長大なホームに停まる。何両だろうか、とにかく長い。昭和30年代の中ごろまでは朝夕見られた光景、多くの通勤通学する人の姿で賑わった。

駅前広場は「省営バス」が発着する、今風に言えばバスセンターで賑やかだった様子を思い出す。バスは後部に円筒形の炉を背負った木炭車で満員の客を乗せ錦川沿いを走っていた。

世の移り代わりに並ぶようにその賑わいも新市街地へと移り変わった。そしてかっての中心駅の姿はいつの間にか無人駅へと変わり、構内に3線あった線路も1線取り除かれた。

駅舎は委託管理となり、各種の展示コーナー、JAの旬の野菜市場、パソコン講座など地域に密着した新しい取組が進められている。朝市は馴染みの顔で賑わい、昔を彷彿させる。

昼間、広場からは幹線道路を走らない循環バスが発着する。1時間に1本1両の古びた黄色のジーゼルカーが停まった。乗客は年配のご婦人がひとり無人の改札へ。長大なホームはかっての賑わいを覚えているだろうか。

(写真:西岩国駅の上りホーム、下方が岩国駅方面)
コメント (8)
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