
サブプライムローンを起源としたアメリカ発の金融危機とそれにつならる不安定の波は、大津波となって世界を襲っている。資産価値が幾ら低下した、庶民には無縁の金額が報道され、株に関係ない者にまで不安を与えている。
時代は遡り古くてその内容は今に生かすころは出来ないが、危機に遭遇した時の管理者の姿勢を示した思い出がある。
第1次オイルショック後の日本は「高度成長から低成長時代へ、社会も経済もその基調が180度転換」する時を経験した。あのころ大量の新卒採用中止で涙を流された人たちは50歳代、いま再び厳しいときを迎えられている。管理職の立場で苦労されるだろう。
そのオイルショック後の1976年の年明け、工場の社員全員に小さな冊子が配布された。高度経済成長という背景に助けられ創立20周年を迎えたけれど、会社はこれまでに経験のない厳しい状況に置かれた。
その前提で「新時代に生きる心構え」と題して、社員の思考と行動の一指針として欲しい、トップの考えが示された。内容はともかく、機に臨んで素早く方向性を示すことの重要性を学んだ。
総選挙の有無がニュースになるとき、打つ手が選挙前の大判振る舞いに見えるようでは「本当の対策」にはならない。確かな情報と確かな方策を一刻も早く示し、安心とその先の希望が見えるよう、わかりやすい言葉で語って欲しい。狂乱物価はごめんだ。
(写真:買占めに走った狂乱物価、Yahoo画像検索より)