
公園の樹木にその名前や特徴などが書かれた札がかけてある。素人も「そうなのか」と勉強させてもらうとともに、管理する人の心遣いを知ることが出来いっそう親しみを感じる。何度も花を見に立ち寄った公園なのに見落としている札があった。
「モチノキ科モチノキ属タラヨウ(多羅葉) 常緑高木。本州(静岡以西)、四国、九州の丘陵帯の常緑樹林内」。これだけなら普通だが、そのそばに、「郵便局の木 タラヨウ」と書かれた立札がある。それにはこう記してある。
タラヨウは、郵便局のシンボルツリーです。葉の裏に先の尖ったもので字を書くとその跡が黒く残るので、古代インドで手紙や文書を書くのに用いられた多羅樹の葉になぞらえてその名がつけられました。一説に「葉書の木」ともいわれています(原文のまま)。郵便局の木のあることを知り、ちょっと驚いた。
幹は灰白色で葉は厚くてかなり細長い楕円形で長さは20センチ位あったと思う。ネットで調べると「材は器具材とし、樹皮からとりもちをとる。葉を茶の代用とすることもある。寺院や庭に普通に栽培される」とある。とりもちの材料と知って親しみがわいた。
タラヨウ(多羅葉)は、インドで経文を書く紙の原料となった「多羅樹」に由来し、「字が書ける」という共通点から来ている。今は紙へ書いて残すというのは普通のことだが、かっての人たちの残す事への苦労を偲び、その恩恵に感謝しなければならない。
葉の大きさからしてかなりの文字が書けそうだ。公園の樹木なので試す事はしなかった。切手を貼って送れたらおもしろいかも。亀井大臣どうでしょう。
(写真:郵便局の木の葉)