
鳥居は神社の参道に立っており、神域を示す門という。写真でしか知らないが、伊勢神宮を初めとする由緒ある神社のそれには、神域というより神威を感じる。こんな話がある。
ゴミが不法投棄される場所へ、おもちゃのような小さな鳥居を立てたら投棄がなくなった、という話を聞いたことがある。先日、似たような試みをTVで放送していた。その効果は顕著で盗み撮りで実証していた。また試しに置かれた鳥居に手を合せる人もありその威力を感じた。
氏神さまの鳥居をくぐるのは1年に何度というより、初詣を除けば無いと同じだ。鳥居はくぐらないが、早朝ウオーキングのとき、境内へ上る石段の下にある大鳥居の下で手を合せる。その時間に行きかう人はみんなそうしている。
特に高い信仰心があるからではなく、小さいころから「氏神さま」と教えられたことが、鳥居の下を通るときそうさせているように思う。動機はともあれ、礼をすると気持ちよさを覚える。
ある墓地で、枯れた花や、持参した花の包装フィルムなどがいつかからか捨てられ、小山になった。どなたか分からないが「ゴミは持ち帰りましょう。ご先祖が見ておられます」という手製の札を立てられた。それからゴミが捨てられなくなった。まだまだ救いがある。
(写真:ある神社の下の小川で遊ぶ水鳥)