
年が明け小さな記事だが立志式の3文字が載り始めた。これは「元服にちなんで数え年の15歳を祝う行事で中学2年生が参加する。参加者は自分の将来の夢や決意、目標などを明らかにして、おとなになることの自覚を深める」。二分の一成人もあるから四分の三成人ということになる。私らの時代にはなかった。残念だがその式を見たこともないので感想が書けない。
市内の公園に「立志の碑」がいたるところに建っている。そんな一つに、吉川家歴世の産土神として敬った白山比め神社の一の鳥居をくぐった左奥、よく見ないと見落としそうな場所に「藤岡市助博士のことば」の碑がある。日本のエジソン、電気界の父と紹介されている。偶然か否か、その場所は、城山ロープウエイ山麓駅そばに建つ市助像の背の方角に当たる。
碑には、藤岡市助博士10歳の書「至善」が刻まれている。この2字は「博士が常々口にしていた「『僕は人に役立つことをしたい』と対をなす生涯の生活信条」と説明がある。「至善」とは「この上もない善」で「最高善」に同じとある(広辞苑)。
阪神淡路大震災から20年、その日生まれた子どもらは成人式を迎えた。今まだ学んでいる人も多いがしっかりした考えと行動を持った頼もしい姿が多く紹介されことを心強く思った。それらは「人のために役立つ」ものと感ずるので今後の活動に期待する。新しく立志式を迎える数えの15歳皆が、今年も多くの自然災害に出合った経験を活かし、次世代を担う「役立つ人」になることを期待する。