丹波から帰る際は、大阪で少し自由時間が取れるため、難波の旭屋か日本橋の模型屋へ立ち寄る。
今回は難波旭屋。近鉄写真集が発行されていることもあるが、事前の情報でちょっと興味がわきそうな書籍を教えてもらっていたので、その確認も兼ねて。
で、ありました。
「田中車両の時代」。
阪和線を走っていた旧型国電に「田中車両」のメーカーズプレートが付いていたのは覚えているけど、「田中車両」自体がどうなっているかは全然知らなかった。
買収されて近畿車両になったことを知ったのは、ず~~~っと後。
鉄道関係の書籍で、鉄道会社を扱ったものは数多いけど、車両メーカーを扱ったものは、ほとんどない(ような気がする)。
参宮急行の2200や新京阪のデイ100など、「この鉄道にこんな車両がありました」的情報はよく目にするが、「この車両はここで作りました」情報はまずない。
そういう意味で、車両メーカーに焦点を当てたこの書籍、なかなか面白い。
「ゑ!こんな車両が?」的な筆頭が、
カバー裏面(?)に設計図がちょこっと見えるこの車両。そう、猫屋線のモデルになった「あの車両」である。
写真と設計図から構成されており、どこの鉄道路線に偏ることなく、納入先鉄道会社がまんべんなく記載されている。
もう1冊は「簡易軌道」の特集。これの凄い所は、
北海道内にあったすべての路線を網羅していることで、これはこれで読みごたえがある。
一番驚いたのは、国鉄一の赤字路線として有名になった「美幸線」が走っていた区間にも、簡易軌道があった、と言うこと。
とにかく廃止後半世紀以上たっているのに、よくまとめていると感心するばかり。
近鉄写真集をスルーした分の価値はあった、と言うべきか。