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てらまち・ねっと



 2014年の東京都知事選挙で落選した田母神俊雄元航空幕僚長が、選挙運動の報酬として複数の運動員に現金を渡していた疑いがあるとして、公職選挙法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された(NHK 4月14日)。

 同氏や周辺の人たちの方向性は、自民党より極右と評されている。
 実際、その都知事選の後の論評では、★≪田母神氏の遊説を聞くと、侵略戦争や南京大虐殺、慰安婦の強制連行を全部ウソだと主張、新宿・歌舞伎町の一部や新大久保などで不法滞在の外国人などを徹底的に取り締まるといった過激な主張≫(j-cast 2014/2/10)

 アメリカの大統領選候補選びの共和党のトランプ人気と同じ傾向と映る。
 今度の参議院選に東京都選挙区から出るとの話もあったようで、「出た場合、自民系の右傾の票がとられる」「出ないとなるとそれらの票は?」 そんな話も聞こえてくる。

 もう一つの特徴は、ネットとの関連。(j-cast 2014/2/10)は、
 ★≪田母神俊雄氏に投票したのは 20~30代男性「ネトウヨ」が多いのか/若い世代の支持を集めていることが、マスコミの出口調査で分かった。「ネット右翼」の伸長を示すものとして、論議になっている。≫≪ネット上では、「ネトウヨ層の政治的影響力が強まった」「新保守層これから増えることは間違いない」と肯定的な向きは多い。その一方で、「この人たちが社会の主力になる20年後が怖い」「やっぱ極右の伸張が一番の問題だな」などと懸念する声も相次いでいる。≫
 
 そして、今後について、いわば内部もしくは同様の考えの論客とされる人物から、一つの意見がだされている。
 ★(ブロゴス 古谷経衡 2016年03月07日) ≪ネット右翼の終わりが鮮明に。田母神事務所強制捜査の衝撃≫
 ≪共闘から埋めがたい亀裂へ/非自民で強固な保守層(自民党より右)に訴えた田母神氏は、当時チャンネル桜やそれを包摂した保守界隈が一丸となった応援によって、インターネット上で保守的、右派的な言説を採る「ネット右翼層(ネット保守とも)」から絶大な人気を集めた。ネット上のアンケートやハッシュタグで、「田母神旋風」が吹き荒れた。≫ 

 ≪支援者からの浄罪、つまり寄付金が私的に使われたという大きな疑惑に、いっときでもお墨付きを与えてしまった保守界隈は、果たして無実でいられるのだろうか。あらゆる意味で田母神氏を利用し、祭り上げ、そしてネット右翼に力を与えてきた保守界隈に、罪なき人など居ないのである。≫

 ≪ネット右翼の象徴としての田母神氏は、ネット右翼を映す鏡でもある。氏の言動はネット右翼の集合知そのものであり、またそれはネット右翼に転写され影響力を持つ「合わせ鏡」だ。氏の権力の衰微は、そのまま保守界隈とネット右翼の減衰に直するのは言うまでもない。≫

 ということで、今回の象徴的な逮捕に関する、ネット界の激震を記録しておく。上記のほか、次。詳しくはブログに。 

 ★(NHK 4月14日)
田母神元幕僚長はこれまでの取材に対し、「現金を配ることを了承したつもりはなく、指示したこともない」などとみずからの関わりを否定していました。逮捕されたのは、航空自衛隊トップの航空幕僚長を務めていた田母神俊雄容疑者(67)と、資金管理団体の元事務局長、島本順光容疑者(69)

 ★(朝日 2016年4月14日)
田母神氏が立候補して落選した2014年2月の知事選後、選挙対策本部事務局長は現金を配布する対象者のリストを作成。総額は計2千万円にのぼった。陣営幹部はこのリストをもとに現金を配布。受け取りを断った人もいたが、少なくとも7人が、それぞれ現金数十万~200万円を受領し、総額は約520万円にのぼった。7人には、選対の事務局長や資金管理団体の会計責任者も含まれていた。

(中日 2016年4月14日)
<公選法の運動員買収>公選法は、選挙運動員への報酬支払いを原則として禁じている。報酬を受け取った側も刑事責任を問われる。

(j-cast 2016/4/14)
田母神「事件」はネット空中戦の様相? 逮捕直前、ツイッターで発信した「恨み節」とは/ 田母神容疑者は逮捕直前に「何とも理不尽さを感じます」とツイート。疑惑発覚後は「お金を配ることを了承したわけではない」などと公式サイト上で釈明していたが、「了承」する様子が収録された映像の存在が明るみに出たことで事態は一転。選挙ではネットで支持を受け、逮捕直前にはツイッターで自らが重要視していた「国家権力」への恨み節をつづるなど、多くの場面でネットとの関わりがクローズアップされる事件となった。

 ところで、12年目になった私のブログ、gooブログからの今朝の通知「4月12日のアクセス数 閲覧数 6.210 訪問者数 1.796」だった。
 気温は8度で快晴。ノルディックウォークは、少しひんやり感があった。

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●田母神氏陣営、520万円配布 選対事務局長ら7人に
     朝日 2016年4月14日 07時04分
 元航空幕僚長・田母神俊雄氏(67)の資金管理団体で多額の政治資金が使途不明になっている問題で、2年前の東京都知事選後に田母神氏の陣営幹部や支援者ら少なくとも7人が計約520万円を受け取っていたことが朝日新聞の取材で分かった。東京地検特捜部も同様の事実を把握しているとみられる。一連の現金配布には、業務上横領や公職選挙法違反(買収)の疑いがあり、特捜部は詰めの捜査をしている模様だ。

 関係者によると、田母神氏が立候補して落選した2014年2月の知事選後、選挙対策本部事務局長は現金を配布する対象者のリストを作成。総額は計2千万円にのぼった。

 陣営幹部はこのリストをもとに現金を配布。受け取りを断った人もいたが、少なくとも7人が、それぞれ現金数十万~200万円を受領し、総額は約520万円にのぼった。7人には、選対の事務局長や資金管理団体の会計責任者も含まれていたという。


 一方、田母神氏自身も都知事選後から14年末までに、会計責任者から総額約1400万円の政治資金を受け取っていた。田母神氏は同年末に領収書を渡して清算したが、このうち約120万円は「私的利用」と指摘され、15年1月に返金したと説明している。田母神氏は「横領とは思っていない」と話している。

 公選法は事前に届け出た運動員ら以外に金品を配ることを禁じている。また、現金を受け取った事務局長や田母神氏が業務上横領容疑に当たらないか、特捜部が事情聴取を重ねている。

●田母神元空幕長を逮捕 14年都知事選、運動員買収の疑い
      中日 2016年4月14日 夕刊
 二〇一四年二月の東京都知事選後に運動員に報酬を支払ったとして、東京地検特捜部は十四日、公選法違反(運動員買収)の疑いで、選挙に出馬し落選した元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄容疑者(67)=東京都世田谷区=と、選対本部事務局長だった会社役員の島本順光(のぶてる)容疑者(69)=墨田区=を逮捕した。

 二人の逮捕容疑は、一四年三月中旬~五月上旬に選挙を手伝った運動員五人に報酬として現金計二百八十万円を都内で渡したとされる。これとは別に、島本容疑者自身も田母神容疑者から二百万円を受け取っていたとされる。

 田母神容疑者はこれまでの取材に「いったん報酬の支払いを了承したが、その後に納得がいかないと選対事務局長に伝えた」「報酬が支払われた後に違法だと知った」などと話し、積極的な関与を否定していた。

 田母神容疑者は昨年三月、資金管理団体「田母神としおの会」で政治資金の着服があったとして、業務上横領容疑で元会計責任者を警視庁に告訴した。一方、都知事選の選対本部長だった番組制作会社社長らが昨年十二月、田母神容疑者本人らも横領に関わったとして東京地検に告発。特捜部は三月七日、田母神容疑者の自宅や事務所を家宅捜索していた。

 田母神容疑者は航空幕僚長だった〇八年、歴史認識を巡る懸賞論文の内容が問題視され更迭された。定年退職後の一四年二月の都知事選に出馬し、六十一万八百六十五票を獲得したが、落選した。同年十二月の衆院選でも落選した。

 <公選法の運動員買収>公選法は、選挙運動員への報酬支払いを原則として禁じている。報酬を受け取った側も刑事責任を問われる。ただ、はがきの宛名書きをする人や運転手、うぐいす嬢らは対象外で、選挙管理委員会に届け出れば一定限度の報酬が認められている。衆院選や都道府県知事選の場合、1日に報酬を支給できる人数は候補者1人につき最大50人で、期間は立候補届け出から投開票日の前日までに限定されている。

●田母神元空幕長を公職選挙法違反の疑いで逮捕
       NHK 4月14日 17時44分

おととしの東京都知事選挙で落選した田母神俊雄元航空幕僚長が、選挙運動の報酬として複数の運動員に現金を渡していた疑いがあるとして、公職選挙法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。田母神元幕僚長はこれまでの取材に対し、「現金を配ることを了承したつもりはなく、指示したこともない」などとみずからの関わりを否定していました。

逮捕されたのは、航空自衛隊トップの航空幕僚長を務めていた田母神俊雄容疑者(67)と、資金管理団体の元事務局長、島本順光容疑者(69)
で、東京地検特捜部は田母神元幕僚長の自宅や団体の事務所などの関係先を捜索しました。
      ・・・・・・・(略)・・・

田母神元空幕長のインタビュー
逮捕前、田母神元幕僚長がNHKのインタビューに応じたときのやり取りです。 ・・・・・・・(略)・・・
ツイッターに「本日、逮捕されるようです」 ・・・・・・・(略)・・・
運動員3人 “現金受け取った”・・・・・・・(略)・・・
陣営作成のリストには   ・・・・・・・(略)・・・

田母神元空幕長の経歴 ・・・・・・・(略)・・・
東京都知事選に立候補  ・・・・・・・(略)・・・
「支援者には申し訳ない」 ・・・・・・・(略)・・・
「公職選挙法に触れるとは思っていない」    ・・・・・・・(略)・・・

●田母神「事件」はネット空中戦の様相? 逮捕直前、ツイッターで発信した「恨み節」とは
           j-cast 2016/4/14 19:28
元航空幕僚長の田母神俊雄容疑者(67)が2016年4月14日午前、公職選挙法違反(運動員買収)容疑で東京地検に逮捕された。

田母神容疑者は逮捕直前に「何とも理不尽さを感じます」とツイート。疑惑発覚後は「お金を配ることを了承したわけではない」などと公式サイト上で釈明していたが、「了承」する様子が収録された映像の存在が明るみに出たことで事態は一転。選挙ではネットで支持を受け、逮捕直前にはツイッターで自らが重要視していた「国家権力」への恨み節をつづるなど、多くの場面でネットとの関わりがクローズアップされる事件となった。
・・・・・(略)・・・

●田母神俊雄氏に投票したのは 20~30代男性「ネトウヨ」が多いのか
       j-cast 2014/2/10
東京都知事選の得票で4位に入った元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)が20代など若い世代の支持を集めていることが、マスコミの出口調査で分かった。「ネット右翼」の伸長を示すものとして、論議になっている。

「テレビ見ていると、10%ぐらいの票が入っているんです。そういう意味では、一定の成果があったかなと」
田母神俊雄氏は、2014年2月9日夜の開票時にこう戦いを振り返った。

20代の投票先で24%を占め2位に
舛添要一氏(65)が200万票以上の得票で圧勝したことに、田母神氏は、「組織票が強かった」と漏らした。とはいえ、泡沫候補とされながらも、ネット上で若い人たちに相当支持されるようになったとして、満足感を示した。

実際、田母神氏は、若い世代に支持される度合いが高かったらしい。

朝日新聞の出口調査によると、20代の投票先トップは舛添氏の36%だったものの、田母神氏は、それに迫る24%を得て2位だった。得票数2、3位の宇都宮健児(67)、細川護煕(76)両氏は、それぞれ19%、11%だ。

また、TOKYO MXテレビの開票速報でも、田母神氏は20代で舛添氏に迫る割合を出口調査で示していた。20~40代までだと、舛添氏に次いで2位に食い込んでいる。性別では、男性が13%と女性7%より多く、番組では、選挙ではあまり見ないような20~30代の若い男性が遊説先に多かったと紹介していた。

田母神氏の人気は、若い世代が多いネット上で支えられていたようだ。

産経新聞の記事によると、ホットリンクがツイッター上での候補者出現割合を分析したところ、田母神氏がトップの33%を占めた。次いで、宇都宮氏の23%で、舛添氏は20%に留まった。田母神氏は、「ネット右翼」が多いとされる2ちゃんねるやニコニコ動画で話題に上ることも多い。共産、社民両党が推した宇都宮氏も若い世代の関心を集めており、長引く不況と世代間格差の中で明るい見通しが持てない現状への不満が支持に反映している可能性もありそうだ。

「新保守層」「極右」と賛否分かれる
自民党元衆院議員の早川忠孝さんは、自らのブログで、田母神俊雄氏が60万票の得票を得たことから、保守系政党間で自分の陣営に引き入れようとする競争が始まると指摘した。それは、「日本全国で100万票ぐらい個人で獲得する可能性がある候補者だということになる」からだそうだ。

また、評論家の古谷経衡さんは、ヤフー・ニュースサイト上で、ネット右翼をネット保守と言い換えたうえで、田母神氏が得た60万票ほどがネット保守の勢力を示すものだとした。そして、そこから逆算して、日本全体では約250万人のネット保守がいるのではないかと試算した。

これは、国会議員にして、2、3議席分の勢力だという。
ただ、古谷さんは、日本の右傾化との指摘には懐疑的で、まだ共産支持者の半分に過ぎず、マイノリティーに留まっていると指摘している。

ネット上では、「ネトウヨ層の政治的影響力が強まった」「新保守層これから増えることは間違いない」と肯定的な向きは多い。その一方で、「この人たちが社会の主力になる20年後が怖い」「やっぱ極右の伸張が一番の問題だな」などと懸念する声も相次いでいる。

確かに、田母神氏の遊説を聞くと、侵略戦争や南京大虐殺、慰安婦の強制連行を全部ウソだと主張、新宿・歌舞伎町の一部や新大久保などで不法滞在の外国人などを徹底的に取り締まるといった過激な主張も見られる。しかし、同時に、都民税の減税や公共事業の拡大を通じた景気回復を訴えたり、子育て支援や高齢者対策を打ち出したりもしている。

むしろ遊説では後者を先に持ち出し、「私は本当にいい人なんです」と繰り返すなどしており、こうしたソフト路線が支持を伸ばしたとの指摘もあるようだ。

●ネット右翼の終わりが鮮明に。田母神事務所強制捜査の衝撃
      ブロゴス 古谷経衡 2016年03月07日
・共闘から埋めがたい亀裂へ
「―やっぱり(捜査が)入ると思っていた。特段の驚きはない」

3月7日昼過ぎ、元航空幕僚長の田母神俊雄氏の事務所や自宅を、東京地検特捜部が強制捜査(業務上横領容疑)したという衝撃的なニュースが入った直後、筆者の電話取材に対し、田母神選対に深く関わった元関係者のA氏は冷静にこう答えた。

2014年2月、猪瀬都知事(当時)の辞任に伴う東京都知事選挙で、独自候補として擁立された田母神俊雄氏は、主要四候補のうち最下位の4位に終わったものの、約61万票の得票を受けておおむね健闘した。その際、最大の支持母体は衛星放送番組制作会社・日本文化チャンネル桜(以下チャンネル桜)と、同局と一体となっている傘下の政治団体などであった。

非自民で強固な保守層(自民党より右)に訴えた田母神氏は、当時チャンネル桜やそれを包摂した保守界隈が一丸となった応援によって、インターネット上で保守的、右派的な言説を採る「ネット右翼層(ネット保守とも)」から絶大な人気を集めた。ネット上のアンケートやハッシュタグで、「田母神旋風」が吹き荒れた。


選挙結果は既に述べたとおりだったが、選挙後しばらくして、かつて「同じ釜の飯を食った」同志であるチャンネル桜と田母神氏との間に埋めがたい亀裂が表面化した。田母神氏が選挙時に集めた(寄付)約1億3200万円の内、5000万円にも及ぶ巨額の使途不明金疑惑が浮かび上がったのだった(この上で、昨年、田母神氏は秘書による私的流用を一部認めている)。

田母神氏を「東京だけではなく日本の救世主」として候補に祭り上げたチャンネル桜自体が、一転して田母神氏の資金疑惑を追求する、という展開になった。今回の強制捜査は、こうした一連の使途不明金疑惑を受け、地検が本格的に動いたものだ。無論、田母神氏は起訴されたわけでもなく、よって裁判になっているわけでもない。現時点(本稿執筆の2016年3月7日現在)では無罪だ。が、地検による強制捜査という今回の報道は、疑惑に蓋然性があるのではないかという憶測に火が付き、各方面に衝撃が走っている。

・ネット右翼の象徴としての田母神氏   ・・・・・・・・(略)・・・
・権威としての「田母神」     ・・・・・・・・(略)・・・
・都知事選立候補    ・・・・・・・・(略)・・・
・「田母神を支持せぬ者は保守に非ず」 ・・・・・・・・(略)・・・

・「あの金はどこへ行った」
選対から何度も何度も「応援演説に来るように」という矢のような催促があったが、私は1回だけ参加した以外は全て断った。そうして選挙が終わり、田母神氏が負けると「敗戦処理」のような状況になり、選挙に貢献しなかった人物が徐々に疎まれるようになった。私は名指しで説教をされ、田母神ガールズの人々からも徹底的に嫌われてしまった。

頑なに田母神氏の応援を拒否した私も人付き合いが下手だったのだろう。もう少し柔軟であれば、現在でも彼らと酒を酌み交わすくらいの仲で在り続けたかもしれない。が、過ぎた日は帰らない。私がこの後、彼らと行動を分かった直接の遠因はこの選挙だった。そして彼らの異論を許さない異様な同調圧力に精神が耐えかねたのもこの選挙だった。その後、チャンネル桜と田母神氏も前述のように離反して、現在に至っている。
       ・・・・・・・・(略)・・・

ネット右翼の象徴として君臨し、そして君臨し続けた田母神氏への疑惑が強制捜査となったのは、単にいち候補の選挙資金の使途不明疑惑という枠を超えた意味合いを見つけることができる。

「年金生活者の老人たちが、苦しい生活の中から一万円、二万円を(田母神氏の政治資金管理団体に)寄付していた事実を知っているだけに、やるせない思い」(前述A氏)

「都知事選挙でボランティア、手弁当で参加、協力したのに、裏切られた思い。事実ならお金を返して欲しい」(匿名のB氏)

・「原罪」を背負った保守
都知事選挙の時、田母神氏の応援賛同人にあらゆる保守界隈の人々がこぞって名を連ねた。或いは田母神氏の理論の誤謬を見つけながらスターとして祭り上げた。分かってはいるが、知ってはいるが、「保守全体の利益」だの云々、或いは「東京のため、国家のため」を大義として、彼をスターに祭り上げたのは他でもない保守自身だった。これは保守にとって「原罪」として記憶されることになるのではないか。
      ・・・・・・・・(略)・・・

支援者からの浄罪、つまり寄付金が私的に使われたという大きな疑惑に、いっときでもお墨付きを与えてしまった保守界隈は、果たして無実でいられるのだろうか。あらゆる意味で田母神氏を利用し、祭り上げ、そしてネット右翼に力を与えてきた保守界隈に、罪なき人など居ないのである。今後の状況は捜査の進展次第になろうが、すまし顔で「私は関係ない」としているのならば、それは潜在的共犯であろう。

私は、氏の政治資金団体に1万5千円の寄付(決起集会参加費)をしたのを、今でも後悔している。

ネット右翼の象徴としての田母神氏は、ネット右翼を映す鏡でもある。氏の言動はネット右翼の集合知そのものであり、またそれはネット右翼に転写され影響力を持つ「合わせ鏡」だ。氏の権力の衰微は、そのまま保守界隈とネット右翼の減衰に直するのは言うまでもない。保守政権下、ただでさえ安倍政権から疎んじられている保守界隈とネット右翼の、本格的終焉が近づいている。

そうならないためにも、保守界隈は「私は関係ない」では済まされない。


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