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てらまち・ねっと



 昨日のブログで、次のことについて確認した。
  ◆≪西郷輝彦 ステージ4 去勢抵抗性前立腺がん 「後がないんだ」最先端治療受けるため豪州へ /これまでホルモン療法に始まり、11回も放射線・抗がん剤治療 が、腫瘍マーカーの数値が急上昇したので≫
 
 その最後で、「明日からは、①西郷氏の決断と公表し続けることの意義、 ②その「PSMA治療」のシステムや現状ことを整理してみよう」と書いた。 ( リンク ⇒ 5月15日)
 
 ということで、今日はその「意義」について整理しておく。
 もちろん、主観的に推測することより、癌や医療・治療行為は違っても相応の前例を紹介することで、「日本で保険適用が認められていなかった治療法が、現在は公的な保険の適用になっている」という事実、経過を確認することで、意義を記すのが適切だろう。
 例は、世界的な著名人のことだから「聞いたことある」という人も少なくないと思う。

●「アンジェリーナ効果」は日本にも波及するのか?(李啓充)/ 医学界新聞  医学書院 2013.06.17 /しかし,「アンジェリーナ効果」が日本にも波及するかどうかを考えたとき,私は首をかしげざるを得ない。

●アンジー効果で乳房切除及び再建、乳がんの意識高まる/映画ニュース  2015/10/1
●アンジー効果!全米で乳がん遺伝子検査受診者が激増/MOVIE WALKER PRESS 2017/10/24

●「大きな前進」「未発症者は?」 遺伝性がん予防切除に保険適用/産経 2019.12.19/ 健康保険法では、病気を発症していない人に手術などをする場合は保険適用が認められていない。

●遺伝性乳がん予防の乳房切除は日本でも「強く推奨」、保険も適用に/ダイヤモンド 2020.1.23  木原洋美:医療ジャーナリスト
 厚生労働省は2020年度から遺伝的に乳がんの発症リスクが高い患者に対して、将来のリスクを下げる目的の乳房切除術に保険適用することを決めた。

●新たに保険適用に!遺伝性乳がん卵巣がん症候群の検査と治療/NHK健康チャンネル 2021年2月26日 聖路加国際病院 ブレストセンター長 山内英子

 翻って、日本での前立腺がん(去勢抵抗性前立腺がん)の治療においても、西郷輝彦氏が今回豪州にわたって受けるとみられる治療は、日本で保険適用が認められていなかった治療法。
 他方で、医療関係者・専門家らは、早く実現するように期待している。
 実際に「PSMA PET」「PSMA治療」について、国や機関と話あってきた旨を記述した人たちの評論もある。
 国がゴーサインを出せばそれで決まること。
 明日は、そんな、「遅れ続けている日本の前立腺がん治療」について、それと同治療法の外国での状況などもまとめよう。

 なお、昨日5月15日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,680 訪問者数1,067」。

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●「アンジェリーナ効果」は日本にも波及するのか?(李啓充)
    医学界新聞  医学書院 2013.06.17 〔連載〕続 アメリカ医療の光と影  第247回
(3029号よりつづく) 前回のあらすじ:2013年4月15日,米最高裁で,乳癌・卵巣癌関連遺伝子BRCA1/2の特許をめぐって「ヒト遺伝子を特許の対象とすべきかどうか」についての審理が行われた。
 前回・前々回と,乳癌・卵巣癌の発症リスクに影響するBRCA 1/2遺伝子の特許訴訟をめぐる話題について紹介したばかりだが,2013年5月14日,映画俳優アンジェリーナ・ジョリー(38歳)がニューヨークタイムズ紙に寄稿,BRCA1遺伝子検査が陽性であったために予防的両側乳房切除術を受けていた事実を公表した。
 ジョリーによると,遺伝子検査を受けた理由は,家族歴が陽性(母親が卵巣癌で死亡)であったためだった。「判明した遺伝子変異の下で乳癌を発症するリスクは87%」とする説明を受けて,予防的乳房切除に踏み切る「選択」をしたという。

・・・(略)・・・日本における保険適応の壁
今後,「アンジェリーナ効果」で,米国にとどまらず,世界中でBRCA 1/2遺伝子検査を受けたり,予防的乳房切除術を受けたりする女性が増えると予想されている(註2)。しかし,「アンジェリーナ効果」が日本にも波及するかどうかを考えたとき,私は首をかしげざるを得ない。

 というのも,米国では,ほとんどの医療保険が,高リスク患者に対するBRCA 1/2遺伝子検査・予防的乳房切除手術だけでなく,切除後の乳房再建手術に対する保険適応を認めているのと違って,日本ではこれらに対する保険適応が認められていない現実があるからである。アンジェリーナ効果の波及は,検査・手術を自費で受けることのできる女性にとどまると予想せざるを得ないのである。・・・(以下、略)・・・

●アンジー効果で乳房切除及び再建、乳がんの意識高まる
    映画ニュース  2015/10/1
アンジェリーナ・ジョリーが2013年5月に両乳房切除及び再建手術をしたことは、世界中に大きな衝撃を与えた。しかしその効果は抜群だったようで、乳がんに対する意識が高まり、手術に踏み切る女性の数が激増しているという。

母親を卵巣がんで亡くしているアンジェリーナは、BRCA1(乳がん感受性遺伝子I)という遺伝子を持っているため、乳がんになるリスクは87%、卵巣がんになるリスクは50%と診断された。また祖母や叔母も婦人科系のガンで亡くなっているため、アンジェリーナは、両乳房切除及び再建手術に踏み切ったという。

そのことを明らかにした際、アンジェリーナはニューヨーク・タイムズ紙のコラムの中で「現実を知り、できるだけリスクを最小限にするために行動を起こした」と理由を説明し、「この記事を読んでいる女性には、選択肢があることを理解してほしい」と記していた。
・・・(以下、略)・・・

●アンジー効果!全米で乳がん遺伝子検査受診者が激増
 MOVIE WALKER PRESS 2017/10/24
アンジェリーナ・ジョリーと言えば、女優、国連特使として大きな影響力のある女性であることは周知の事実だが、乳がん遺伝子検査でもアンジー効果を発揮。なんと検査の受診者が80倍にも膨れ上がったようだ。

卵巣がんで56歳という若さで亡くなった母親からの遺伝を懸念し、BRCA遺伝子テストを受けたアンジェリーナ。
その結果乳がんになる確率が87%だとわかったため、2013年に両乳房切除手術を、そして50%の確率で卵巣がんを発症させる要因にもなっている遺伝子を持ち合わせているため、2015年には卵巣と卵管を摘出する予防手術を受けている。
・・・(以下、略)・・・


●「大きな前進」「未発症者は?」 遺伝性がん予防切除に保険適用
   産経 2019.12.19
 遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の患者の発症していない方の乳房などを、予防目的で切除する手術が公的医療保険の対象になることが決まった。医師は「非常に大きな前進」と評価する一方で、患者からは「未発症者が対象になっておらず不十分」との声も上がる。遺伝子検査技術の進歩により、予防的な治療や手術は今後増えると予想され、健康な人も保険の対象になるのか議論が求められそうだ。

・・・(略)・・・HBOCの患者団体「クラヴィスアルクス」の太宰牧子理事長(51)は「費用を理由に手術を躊躇(ちゅうちょ)している人もいるので保険適用されることは一歩進んだといえる」とする一方、「がんになっていない人の予防的な切除手術が対象ではなく不十分な対応だ」と問題点を指摘する。米国の人気女優、アンジェリーナ・ジョリーさんが両方の乳房を予防切除したのは、がんを発症する前だった。

 <font style="background:#ffffcc">健康保険法では、病気を発症していない人に手術などをする場合は保険適用が認められていない。遺伝子を調べる技術の進展で今後、発症していない人への対応が迫られる事例は増えると予想される。

 厚生労働省の担当者は「遺伝子の変異があると分かった時点で病気と言えるのか。議論が必要だ」と話す。

●遺伝性乳がん予防の乳房切除は日本でも「強く推奨」、保険も適用に
   ダイヤモンド 2020.1.23  木原洋美:医療ジャーナリスト
乳がんの発症リスクを下げる目的の乳房切除の手術は受けるべきか?
厚生労働省は2020年度から遺伝的に乳がんの発症リスクが高い患者に対して、将来のリスクを下げる目的の乳房切除術に保険適用することを決めた。有名なハリウッド女優が実施して話題にもなった手術だが、その実情や考え方について、多くの遺伝性乳がんの患者を診断してきた聖路加国際病院の山内英子ブレストセンター長に聞いた。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

変異がある女性の場合  発症率は9~12倍
 遺伝性乳がんの治療が大きく変わるかもしれない。

「がんのない方の乳房を将来の発症リスクを下げる目的で切除する手術を公的医療保険の対象にしてほしい」――日本乳癌学会などの要望を受け、厚生労働省は2020年度の診療報酬改定に向けての中央社会保険医療協議会の分科会で、リスクを下げるための切除に保険適用をするかどうか検討、昨年12月に保険適用することを決めた。

 思えば2013年、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、遺伝性乳がんの可能性があるという理由から両側の乳房のリスク低減切除を受けたニュースは賛否両論、大変な話題になった。昔から、「親にもらった大事な身体に傷をつけるのは親不孝者」などという考え方がある日本では、「受け入れがたい」と感じた人も少なくなかったのではないだろうか。

●新たに保険適用に!遺伝性乳がん卵巣がん症候群の検査と治療
   NHK健康チャンネル 2021年2月26日 聖路加国際病院 ブレストセンター長 山内 英子 (やまうち・ひでこ)
・・・(略)・・・
また、まだがんを発症していない反対側の乳房や卵巣も、手術で予防的に切除することも可能です。これをリスク低減手術といいます。アメリカのアンジェリーナ・ジョリーさんが受けたことで、日本でも大きな話題になりました。(ジョリーさんは、2013年に乳房の、2015年に卵巣・卵管のリスク低減手術を受けました。)

2020年4月からは、乳がんと診断された人で、BRCA1/2遺伝子に変異があることが検査で明らかになった場合、このリスク低減手術にも健康保険が適用されることになりました。日本でこうした予防的な手術に健康保険が適用されるのは、遺伝性乳がん卵巣がん症候群が初めてのことです。これにより、3割負担の場合、30万円程度でリスク低減手術を受けられるようになりました。高額療養費制度の対象にもなります。

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