東日本随一の平安仏教美術の宝庫、中尊寺。奥州三十三観音番外札所。
奥州藤原氏ゆかりの寺として著名な国の特別史跡だ。
平泉では、奥州藤原氏4代(約100年)にわたって王朝風の華やかな文化が栄え、中尊寺金色堂、毛越寺庭園などのわずかな遺品が当時の様子を伝える。
実は中尊寺に石碑がある。宮沢賢治の詩を記したものだ。
「手触(たふ)れ得ね舎利の宝塔 大盗は礼(らい)して没(き)ゆる」
拝んだ後に宝物を盗むつもりだった大盗は宝塔に手を触れることができず、礼をして去っていく。。
賢治は平安の世の権力者に対して、痛烈に皮肉ったのかも。東北人のプライドがそこに見える。