tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

Fight Song

2022-05-03 18:56:41 | 日記

2004年の大統領選挙で、ロシアとの関係を重要視する首相のヴィクトル・ヤヌコーヴィチと、ヨーロッパへの帰属を唱える野党代表のヴィクトル・ユシチェンコの激しい一騎討ちとなった。開票の結果、首相のヤヌコーヴィチの当選が発表されると、野党基盤の西部勢力が選挙の不正を主張した。
野党勢力を支持するヨーロッパ連合及びアメリカ合衆国などの後押しで、再投票の結果、ヴィクトル・ユシチェンコ大統領が誕生。

西部勢力が不正の解明と再選挙を求めて、首都キエフを中心に行ったゼネラル・ストライキや大規模な政治集会を「オレンジ革命」という。東欧に足を踏み入れたことがある人は誰でも知っている民主主義革命だ。親ロシア派大統領ヤヌコーヴィッチは、2014年2月にロシアに亡命。
ヤヌコーヴィッチ政権を崩壊へと導いた武力衝突は、「ユーロ・マイダン革命」とも呼ばれ、首都キエフの独立広場には多くの学生や市民の遺体が散乱する事態となった。

93日間に渡る武力衝突で125人の人々が亡くなり、65人が行方不明、1890人が負傷した(Winter on Fire Ukraines Fight for Freedom 2015より)。まさに血で勝ち取った民主主義だ。その根底には、スターリン主導の集団農業化が失敗、「ホロドモール」という数百万人規模の大飢饉をウクライナにもたらした共産主義に対するトラウマがある。

日本で、合法的に武力を持った人々が政府の転覆を図ったとしたら、あるいは、中国やロシアから武器援助を受けた人々が政府転覆を図ったとしたら、国民はどうするのだろう。コミュニストたちが言う「ジェノサイド」の主張に乗って抵抗の一つもできないのだろうか。武力に対する市民の抵抗をファシズムと呼ぶのだろうか。

ウクライナの人々もまた「パトリオティズム」の言葉の意味を身に焼き付けている。誰も自由な人をひざまずかせることはできない。

Rachel Platten - Fight Song (Official Video)


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