tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

スターダスト

2008-07-07 20:48:12 | cinema

せっかくのタナバタなのに、残念ながら今宵の空は曇り空。彦星も空の上で泣いているのだろうか。

ニール・ゲイマン(Neil Richard Gaiman)は、イギリスのSF作家、ファンタジー作家並びに脚本家だ。
彼の原作を元にした「ミラーマスク」。空想好きの少女が異世界での冒険を通して、母親との葛藤を克服していく成長物語なのだが、美しく幻想的な映像が印象的だった。特に、幻想的なアレンジがされたカーペンターズの「クロース・トゥ・ユー」を歌う、時計仕掛けのメイドたちが強烈にイメージに残っている。
ニール・ゲイマンの脚本を、彼の長年のパートナーであるデイブ・マッキーンが監督を担当し、ジム・ヘンソン・カンパニーのスタジオにより映画を完成。ニール・ゲイマンはアメコミ界を代表する原作者の一人でもあるのだが、アメコミ界の達人は次々に凄いことやってのける。一芸に秀でた者、それも創造世界における天才たちのやる事には、目を見晴るばかりだ。

そして、本作。スターダスト。古い石の壁が名前の由来となっているウォールの町。壁のただ1つの穴の向こうには妖精の国が広がっており、普段は誰も抜け出せないように、穴には見張りがつけられている。トリストラン・ソーンは、彼の父親が市の日に、壁の向こうに抜け出して妖精の母に出会ってできた息子。17歳になったトリストランは、その界隈で一番の美人のヴィクトリアのために、一緒に見た流れ星を拾ってくる約束をして、壁を抜けて妖精の国へと向かうことになる。

小さい頃、中国の古い話で、絵の中の娘が留守中に絵から抜け出して家事をするという話(姜淑珍故事選)に心をときめかした記憶がある。どうやらぼくは、年少の頃から、異空間の異性に限りなく惹かれてしまうようだ。だから、現実的な感覚でしか相手を見ないヴィクトリアよりも、落っこちてきた一番星という素性のイヴェインを選んだトリストランに納得だ。ただ、流れる星くずが、もしみんな美少女だったら、毎晩、夜空を見上げるぼくの目の前を、いったい何人の美少女が通り過ぎていったことだろう・・・・・・。なんて、ヘタレなぼくは思わず脳内妄想してしまう。

さて、妄想は置いておいて。大好きな女優ミシェル・ファイファーが、なんと、若さと永遠の美を求めて止まない400歳を超えた年老いた魔女を演じている。地上に落ちた流れ星の血は、永遠の若さをもたらす秘薬だったのだ。それを、400年間も待ち続けていた魔女の3姉妹。
そして、流れ星が落ちてきたのには理由があった。
ストームホールド王(ピーター・オトゥール)が息を引き取る瞬間、後継者の証のルビーのネックレスが夜空へ舞い上がり、きらめく星を弾き飛ばした。
王位継承を狙う王子達は、ルビー争奪戦を開始。
最初はぼくのようにヘタレな田舎の青年が、冒険を通して強くてカッコ良い男になり真の愛をみつける。ストーリーは単純なのだが、かなり面白い。

今夜、卓上でゆれるキャンドルライトを見ながら星屑を思っていた。 ぼくらは、こうしたキャンドルの生活にもどれるのだろうか。

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