キエフから南へ500キロメートルほど行ったヘルソン州にあるひまわり畑。大戦時代の多くの兵士たちがこのひまわりの下に眠っている畑だ。
原題 I Girasoli。・・・地平線にまで及ぶ画面一面のひまわり畑に行ってみたかったな。
日本では反戦映画として名高いイタリアの映画だが、描いているのは戦争によって理不尽に引き裂かれた夫婦の愛の物語だ。
無数の墓標が並ぶ丘には、ソ連の詩人ミハイル・スヴェトロフの詩が石碑に刻まれている。
「ナポリに生まれし若者よ!ロシアの平原に君は何か残していたのか?なぜ幸福になれなかったのだ、故郷の名高い湾を見下ろしながら。」
反戦の映画なら、もっと心にストレートに迫る映画もある。独裁者の狂気を描いたもの、終戦前後の混乱の中を幼い兄妹が無残な死に至るもの。果てしない暴力に「怒り」と「恐怖」を覚えるもの。
反戦に対する思いは人それぞれだ。そして、平和に至る道も様々なアプローチがある。人それぞれ、みんな違ってていい。正解なんてありはしない。
それでも、大切なことは、それぞれの想いを、ずっと持ち続けることだろう。
ひまわり。悲しい、そして、心に迫る映画だ。
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