子供の頃に見た映画の予告編。リチャード・ハリス率いる海軍の爆発物処理チームが、処女航海に出発した豪華客船”ブリタニック”号に仕掛けられた爆発物処理に挑む。 主人公は爆弾を処理する最後の段階で、赤のリード線と青のリード線のどちらか一方のみを切断する選択を迫られる。ロンドン警察に捕えられた犯人と連絡が取れるのだが、残り時間はあと3分。
赤を切るのか、あるいは青を切るのか・・・。主人公の元上官だった犯人は青をカットせよと言い放つ。
手に汗を握る緊迫のシーン。どっちのリード線を切るのだろうと、子供のころからず~と気になっていた。1974年のイギリス映画だから、約40年ぶりにその答えを知ることができたわけだ。
人間の心理、及び電子工学の原則としては、赤を「ホットエンド」、青(白、黒)を「コールドエンド」とする。コールドエンドを断てばセーフという回路構成にする事がまま多い。
ついでに言えば、粘性液体を利用した現代のショックセンサーからすれば、振り子式の旧式センサーの使用など、時代の変遷を感じずにはいられない。対爆スーツも着用しておらず、液体窒素で起爆装置を凍り漬けにしたりもしてしない。
この映画が製作された1974年はデタントの時代だ。米ソ間で戦略兵器制限交渉(SALT)を開始、1972年と1979年の協定で核兵器の量的削減が行われ、緊張緩和を世界が感じることができた時代だった。一方、過去の東西緊張の間は、その水面下で、虚々実々の駆け引き、せめぎ合い、諜報戦が繰り広げられていたことが周知となっていた。 ・・・だれも信じない。こうした考えが世界の外交を占めていたのだろう。 「テロには屈しない」。この後、国際社会は、テロに対して断固たる態度を見せるようになったのかもしれない。
ちなみに、2本のリード線に関する映画の中のやり取りでは 「One trips off the detonator.」 「The other is a booby trap, the sucker punch.」 と言っていて、その日本語訳は 「片方は爆発。片方は絶縁」 だったりする。
以後、起爆装置のリード線のどれかを切断する選択を迫られるシチュエーションは、様々な映画で使われるようになった。たとえば、映画「アビス」(1989年)、そして映画「リーサル・ウェポン3」。 主人公の元上官だった犯人の指示は「青をカットせよ」。 ・・・あなただったら、どちらを切るのだろうか。
なお、ジャガーノート(ジャガナート・juggernaut)は、止めることのできない巨大な力、圧倒的破壊力の意味。語源は、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の八番目の化身であるクリシュナの異名、ジャガンナート (Jagannāth)。 VIDEO ご訪問&最後まで読んでくださりありがとうございます。 お帰りの際、ひとつクリックお願いします。 お手数かけてすいません。 ↓↓↓↓↓↓にほんブログ村 記憶に残るお弁当 下田ダイバーズ