とうとう其の五まで来てしまいましたが、今日は書き残した境内のあれこれを。 鹿島神宮其の四はこちら
天然記念物の鹿島神宮の森には、御神木でないのが不思議なくらい立派な巨木があります。 大鳥居脇のタブの巨木もその一つで、大きくせり出した幹は支柱によって支えられています。
大鳥居をくぐって右手、車祓所の向かいに鎮座するのは「末社:稲荷社」。『保食神』を祭神とします。
地元の人たちには「銚場の稲荷様」と呼ばれており、商売繁盛の神様として親しまれています。 「銚場」とは「直会(なおらい)」をする場所の事で、昔はここで祭典後の直会を行っていました。 赤い前垂れの神狐さんが沢山奉納されており、そこだけ花が咲いたように華やかに見えます。
楼門手前の左にも鳥居があり、その先が摂社「沼尾神社、坂戸神社」の遙拝所。 境外摂社の二社は、大字沼尾・大字山之上と本社から遠く離れた場所にある為、こちらに遥拝が設けられました。
「沼尾神社」は『常陸国風土記』に記載されている古社で、『経津主神』を御祭神とします。「坂戸社」も同様の古社で、『天児屋根命』を御祭神とします。『常陸国風土記』では上記二社を合わせた三社で、「香島の天の大神」と称したとされています。
遥拝所参道の両脇には、末社「須賀社、熊野社、津東西社、祝詞社」が鎮座。「須賀社」は、祇園信仰の神社として知られており、『素盞鳴尊』を御祭神とします。
「末社:熊野社」、熊野神社の熊野権現である『伊弉諾命・事解男命・速玉男命』を御祭神とします。
「末社:祝詞社」には、忌部(いんべ)氏の祖先神とされる『太玉命』が祀られています。
「末社:津東西社」、古来より雨を司る龍神である『高龗神・闇龗神』を御祭神とします。
本殿の右手に朱塗りの「神庫」が見えますが、柵の内にあるので建物の横側を見るだけ。
拝殿の左手に位置する「宝庫」も、先の「神庫」と同じく美しい朱塗りの建物。
これは社殿の近くだったと思う句碑ですが、2019年の参拝では見つける事が出来ませんでした。無くなってしまったのか、それとも気がつかずに見過ごしたのか・・。【今めかぬ 色なり香なり 松の露】(もしかしたら違っているかもしれません)
社務所を出て左手に鎮座される「末社:御厨社」、『御饌津神(みけつかみ)』を御祭神とします。
「御厨社」の並びに鎮座される「祖霊社」は、氏子中の戦没者・祖霊をお祀りしています。流石にこれだけの境内社・末社の数々・・画像と境内マップを睨めっこしながらのアップですが、頭の中はわやくちゃに混乱😄
清清しい空気を胸いっぱいに吸い込んだ鹿島の境内散策も、駐車場のスダジイの巨木で最後。参拝前に写真をと思ったのですが、幹にずっと貼りついている人がいて、参拝を終わってもまだそのまま・・離れてくれるまでかなり待ちました😔
駐車場へと向かう表参道で、「大鯰を取り押さえる鹿島神の絵」の車止めを発見! 昔から怖いものの代表として恐れられた「地震」。人の力でどうにかできるものでは有りませんが、それでも神官の長である方には、災いの民に及ばぬようにと祈ることはできる筈。平成の御世に起こった大地震・・ 幾度と無く見てしまった悲惨な映像が頭をよぎります。
参拝日:2014年5月17日&2019年3月13日
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