三浦哲郎が「小説を書く」という、また氏の小説が読めると思うと嬉しい
三浦哲郎は私の好きな作家だが、20001年に脳梗塞を患い、その後小説から遠ざかっていた。ところが、8月23日付朝日新聞文化欄(岡山市は政令市であるが、全国紙の夕刊は発売されていない)に三浦哲郎が取り上げられ、「小説への気力『戻ってきた』」との記事が掲載されており、うれしく思った。
三浦哲郎は、文藝春秋発行の月刊誌「オール読み物」の最終ページに「おしまいのページで」を連載し、毎回1,000字のエッセイを発表している。それらを最近エッセイ集『おふくろの夜回り』として発刊している。今年の6月のことだ。
そして、先の朝日新聞の記事では、脳梗塞で後遺症が残り、「歩くのに右足は少し不自由だが、鉛筆をうまく握れるようになった。小説を書く気力が久しぶりに戻ってきた」とある。
三浦哲郎は来年80歳になるとのことだが、この3月に亡くなったお姉さんのことを、84年の代表作『白夜を旅する人びと』の続編として書きたいという。
朝日新聞の記事は、次のように結んでいる。「『力業の作品になるでしょう。体をだましだまししながら、書き上げたい。命を縮めかねない仕事だが』 私(わたくし)小説家魂にふれる思いがした」。
また三浦哲郎の小説が読めると思うと、とても嬉しい。体調管理をしっかりとして、是非とも完成させて欲しいと願う。三浦哲郎の研ぎ澄まされた文章には、いつも感動する。いつか、これまで発表された小説の全てを読んでみたいと思っているのだが。
ところで、私はと言えば、このところ今年の猛暑の夏の疲れかどうにも体調が優れない。前夜も、9時から眠ったが、まだ「気力が戻ってきた」という状況ではない。悩ましい。