中国共同映画㈱の50年近い歴史は、まさに岡山の大切な文化の歩みそのもの
昨日、岡山を中心に中四国エリアで映画配給・上映をしている「中国共同映画㈱」の滝元社長と、少しの時間だがお話しする機会をいただいた。お話しを聞いていて思ったのは、「中国共同映画㈱の50年近い歩みは、まさに岡山の文化の歩みそのもの」だということだ。
ところで、中国共同映画の誕生は、地域住民の参加により郷土の歴史をともに学ぼうとすすめた「月の輪」方式と言われた1953年の「柵原・月の輪古墳」の発掘作業の「記録映画」づくりに深く関わっているとのことだ。
そして全国的な共同映画㈱は、「1950年に誕生し、1953年には記録映画『月の輪古墳』(中国共同映画で、DVD化されたものが近く販売されるとも聞く)が作られ、その普及を契機に、教育映画の分野も視野に入れ事業の拡大を図った」とのことだ。
そして共同映画は、「1966年には埼玉県大宮市の子ども会主催での上映をきっかけに、全国に『親と子のよい映画を見る会』の運動を広め」、この岡山の地でも大きな拡がりをみせたとのことだ。
中国共同映画と教師職員組合との連携の中で、「親の子のよい映画を見る会」の上映会当日には、市民会館を取り巻く大きな列ができていたことを記憶している。
そんな全盛期の時代から比べると、今日の自主上映映画や学校などでの映画鑑賞の機会は激減しており、決して楽ではない経営事情にあるとのことだ。
それにしても、私は中国共同映画㈱のお世話になって、どれだけたくさんの素晴らしい映画を見せてもらったことだろう。滝元社長を始めとする中国共同映画㈱のSTAFFのみなさんの頑張りがあればこそだ。心から、感謝している。
それにしても、中国共同映画㈱は、近く創立50周年を迎える。「会社概要」によると、「創立:1962年4月 、現法人成立:1966年10月」とある。 従って、2016年が会社創立50周年の記念すべき年となるようだ。
それまでに、会社の所在地のある岡山の地での、文化の歩みを記録として残すとともに、記念映画(例えば岡山が生んだ詩人・永瀬清子の映画)を製作すべきだと、滝元社長には提言しているのだが。
ともあれ、厳しい経済環境の昨今ではあるが、中国共同映画㈱にはもっともっと頑張って欲しいと期待する。私個人としては、まずは「無言館」を題材とした記録映画を早く観たいと思っている。