憲法25条「健康で文化的な生活」のために、高齢者の恋愛は大いに寄与する
1月4日付けの朝日新聞「オピニオン」欄に、ノンフィクション作家・小林照幸が、高齢者の恋愛について「どんな高齢者施策よりも」と題して書いている。とても共感した。
氏は「高齢者の恋愛」について、次のように書いている。「高齢者の恋愛は、若い世代同様に、いや、死を意識せざるを得ない分だけ若い人以上に、純粋で情熱的」だ。そしてその上で、「どんな高齢者施策より根源的な福祉策になる可能性を秘めている」と。その理由として3点を上げている
1.究極の健康増進策となる。高齢者の恋愛はまず、生きてこそ、である。
2.生活の文化度が上がり、社会性が身につく。おしゃれや身だしなみに目覚め、明るくなる。世間の話題に関心を向けるようになる。
3.沈滞気味の日本経済にも活を入れる効果が期待できる。交際を始めると、新しい服や化粧品、装身具を買う。外出の機会も増える。
食事や観劇、展覧会、旅行。限られた時を2人で過ごすためにお金を使う高齢者が多い。
なるほどと納得した。私も近く前期高齢者に仲間入りする身だが、まだまだ人を恋する気持ちは持っていたいと考える。もちろん、恋愛となると遠い世界なのだが。
氏の「恋は周囲をバラ色に変える。恋愛中は誰でも生きる意欲と希望がわいてくる」との指摘に「その通り」と納得もした。。
この小論を読み、「高齢者の恋愛論」について、もう少しだけ考えてみたいと、小林照幸の『熟年性革命報告』(文春文庫)などの著書の「予約カード」を、今日にでも公民館に出そうと思う。