21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

いよいよ安倍がタカ派の本領

2014-01-07 06:44:35 | 政治にモノ申す
 いよいよ安倍首相がタカ派の本領を発揮し始めた。憲法解釈の改定による集団的自衛権の行使、さらには憲法改正と、安倍氏が首相に返り咲いたのはまさにここが目標なのだ。本人いわく、時代の要請だそうだが、国民には冷静に考えてもらいたい。

 今、世界は集団的自衛権を行使しなければならないほど緊迫した状況なのだろうか。冷戦時代の緊張感と比べれば、はるかに平和ではないか。

 冷戦当時、日本は旧ソ連の侵攻を視野に日米同盟と北方の防衛力を強化した。しかし、国内にまん延した危機感は杞憂に終わった。ソ連の社会主義体制は崩壊し、ソ連から解放されたほとんどの国が民主化に向けて舵を取り始め、冷戦時代は終焉を遂げた。東欧では独立をめぐり内乱と内戦が相次いだが、日本が介入することはなかった。

 大戦以降、アメリカは社会主義と対峙し、アジア諸国の内戦に介入し続けたが、結果はアメリカの武力より解放を願う民の力によって自由を勝ち取っていった。冷戦以降、アメリカの敵はイスラムテロ勢力となり、日本は世界貢献の名の下にアメリカと歩をともにしている。しかし、安倍首相が時代の要請と集団的自衛権の行使をぶち上げるのは、イスラムが相手ではなく中国である。

 冷戦時代、旧ソ連を仮想敵国としたように安倍首相は中国を仮想敵国としている。本気で中国が攻めてくると考えている。これはこわい。明らかに冷戦時代と同じ空気が漂い始めている。ソ連が攻めてくると北方の防衛を強化した時代、実際にソ連から飛来したのは亡命希望のベレンコのミグ戦闘機1機だった。防衛力の強化により日本の平和は維持されたというべきか、杞憂だったというべきか、その答えを出さずに日本は今日まで歩んできた。
 冷静に考えてほしい。日本を冷戦の危機から守ったのは、日米同盟でもなければ、北方の強化でもない。断言する。それは憲法に守られてきたのだ。九条があったから、日本は喧嘩を買わずに今日まで平和でいられたのだ。

 戦争の火種はいつだってどこにだってある。要は買うか買わないかだ。九条によって日本は買わずにやってこれた。もし、九条がなかったら、ロシアや韓国や中国の挑発に乗った可能性は多々ある。安倍首相はその九条を変えて、喧嘩を買おうとしている。

 何を絵空事をと馬鹿にする人々はたぶん多いだろう。しかし、事実なのだ。今日の平和は喧嘩を買わなかったからある平和なのだ。

 
コメント
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