自己資本比率についての2つの見方
自己資本比率が高く、経営が安定している企業の例としてファナックを挙げさせていただきました。私は個人的にはこうした安定重視の経営の方が良い行き方ではないかと思っていますが、最近は、必ずしもそうでなくても良いとする考え方も、結構広範に存在するようです。
それは、安定志向よりも、拡大志向、発展志向の経営ということが出来ると思います。
例えば、1億円の資金があったら、その1億円で仕事をするのではなく、銀行から2億円借金をして、合計3億円で仕事をすれば、3倍大きな仕事が出来るという考え方です。
端的に言えば、自己資本比率100パーセントで1億円の仕事をするか、自己資本比率33.3パーセントで3億円の仕事をするかの選択という事になります。
最近流行の言葉で言えば、1億円の自己資金で、3億円の仕事をするは「レバレッジ3倍」という事になります。ご承知のようにレバレッジというのは梃子という意味で、梃子の部分の長さを3倍にすれば、3倍の重さのものを持ち上げられるのと同じことです。
もちろん、3分の1の力ですから、3倍の距離、手を動かさなければなりません。
ビジネスの場合で言いますと、借金の規模を、大きくするだけ大きな仕事が出来るわけです。自己資本比率10パーセントにすれば、10倍の規模の仕事が出来ます。
その場合は手を動かす距離が10倍になる代わりに、企業として取るリスクの大きさが10倍になるという事でしょう。
リスク10倍というのは、あまり適切ではないかも知れません。巧くいけば10倍儲かる、失敗すれば10倍損するという事です。株の信用取引をおやりの方は先刻ご承知です。
自己資本比率重視の見方では、自分の金でやるのだから、思い切ってリスクも取っていける、たとえ失敗しても、再起は十分可能といった主張が出来るでしょう。
レバレッジ重視の見方では、出来るだけ大きな仕事が望ましい、借金に頼る危険はあるが、それだけ失敗しないように考えるようになる、仕事によりやり甲斐が生まれる、などという主張が可能でしょう。
もう一つ、借金には利息が付きますから、利益が出ても、利息分は差し引かなければなりません。しかし今はゼロ金利時代で、利息は極めて低いので、レバレッジを聞かせる効果は大きいのも現実です。
アメリカ式の経営は、かつては自己資本比率重視でしたが、最近はレバレッジ重視になってきているようです。
一方日本の経営はかつては(メインバンク頼りの)借金経営が一般でしたが、最近は自己資本重視の経営が主流になってきているように思われます。
自己資本比率が高く、経営が安定している企業の例としてファナックを挙げさせていただきました。私は個人的にはこうした安定重視の経営の方が良い行き方ではないかと思っていますが、最近は、必ずしもそうでなくても良いとする考え方も、結構広範に存在するようです。
それは、安定志向よりも、拡大志向、発展志向の経営ということが出来ると思います。
例えば、1億円の資金があったら、その1億円で仕事をするのではなく、銀行から2億円借金をして、合計3億円で仕事をすれば、3倍大きな仕事が出来るという考え方です。
端的に言えば、自己資本比率100パーセントで1億円の仕事をするか、自己資本比率33.3パーセントで3億円の仕事をするかの選択という事になります。
最近流行の言葉で言えば、1億円の自己資金で、3億円の仕事をするは「レバレッジ3倍」という事になります。ご承知のようにレバレッジというのは梃子という意味で、梃子の部分の長さを3倍にすれば、3倍の重さのものを持ち上げられるのと同じことです。
もちろん、3分の1の力ですから、3倍の距離、手を動かさなければなりません。
ビジネスの場合で言いますと、借金の規模を、大きくするだけ大きな仕事が出来るわけです。自己資本比率10パーセントにすれば、10倍の規模の仕事が出来ます。
その場合は手を動かす距離が10倍になる代わりに、企業として取るリスクの大きさが10倍になるという事でしょう。
リスク10倍というのは、あまり適切ではないかも知れません。巧くいけば10倍儲かる、失敗すれば10倍損するという事です。株の信用取引をおやりの方は先刻ご承知です。
自己資本比率重視の見方では、自分の金でやるのだから、思い切ってリスクも取っていける、たとえ失敗しても、再起は十分可能といった主張が出来るでしょう。
レバレッジ重視の見方では、出来るだけ大きな仕事が望ましい、借金に頼る危険はあるが、それだけ失敗しないように考えるようになる、仕事によりやり甲斐が生まれる、などという主張が可能でしょう。
もう一つ、借金には利息が付きますから、利益が出ても、利息分は差し引かなければなりません。しかし今はゼロ金利時代で、利息は極めて低いので、レバレッジを聞かせる効果は大きいのも現実です。
アメリカ式の経営は、かつては自己資本比率重視でしたが、最近はレバレッジ重視になってきているようです。
一方日本の経営はかつては(メインバンク頼りの)借金経営が一般でしたが、最近は自己資本重視の経営が主流になってきているように思われます。