tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

大阪万博決定と日本の経済社会

2018年11月26日 23時03分42秒 | 政治
大阪万博決定と日本の経済社会
 2025年の万国博覧会が大阪に決定しました。問題もいろいろあるでしょうし、意見もいろいろあるようです。しかし決まったのですから、これは、日本の総力を上げて素晴らしい万博にするしかありません。

 高齢化した日本です。かつての大阪万博、EXPO70の時の日本人の熱とは大分違うかもしれませんが、矢張り選ばれたからには日本の実力を示して、21世紀の中葉に向かう世界の在り方、その中での日本の役割が理解されるよな万博にしなければなりません。

 今回はフランスのパリが途中で立候補を取りやめた事も幸いしたのかもしれません。パリが取りやめ事もあり、万博のようなお祭りは、もう後発国に任せて、それに参加することで協力し、そうした国の発展に期待するのが良いのではないかといった意見も多いようです。

 私の経験では、中国の場合、北京オリンピックの前と後では、お店の接客態度、トイレの綺麗さなどが大きく変わりました。これは北京だけではありません。オリンピック開催はこんなに効果があるのかと実感した記憶があります。

 今さらまた日本でという感じはしないでもありませんが、安倍総理は100か国に240億円の支援を示して、票集めをしたようです。
 カネで票を買うようなことをしないで、どこまで票が取れたかはわかりませんが、そこまでして借金漬けの政府が万博をという総理の態度には、何か安倍さんなりの理由があるのだろうという何かを感じさせます。

 安倍さんも大阪もカジノには強い思い入れがあるようで、トランプさんとの関係もあり、何とか実現したといった思惑、あるいは行き詰まったアベノミクスを何とかしたといった願い、少しでも支持率が上がればといったポピュリズム、上手く行けば財政再建に役立つかもしれないとの賭け、などなどと考えてしまいます。

 しかし決まってしまったのは事実です。今から辞退とはいきません。ならばやるしかないという事です。
 やるのであれば立派にやり遂げようというのが日本人の心根でしょう。問題は日本として、日本だから出来たという素晴らしい祭りにすべきでしょう。
 大阪にカジノ第一号が出来ればいいなどというお粗末は願い下げです。

 折しも世界は新たな混乱の兆しを見せています。10年前のリーマンショックは金融を中心にした世界経済の混乱でしたが、現状の混乱は、政治・軍事といった国と国との争いがその根にあり、それが世界経済の正常な活動を阻害するという性質のものでしょう。

 万博は世界の祭りですから、祭りによって世界の対立や緊張といった野蛮な状態が止揚できるか先ずを試みるべきでしょう。そのためには「これこそが人類社会、地球社会の将来のあるべき姿」と実感できるような祭り、多様な国、多様な社会の共生・共栄が実感できるような祭りにしてほしいものです。

 戦争をしない日本だからこそ出来る事、人類にとって「平和こそが最高のもの」という事を、2025年、日本の、大阪の万博で実感出来たといった壮大な演出が必要でしょう。
 そうした努力の副産物として日本人に自信がわき、日本経済社会の活動も活発化し、日本人の持つ本来のエネルギーが、改めて動き始めるのではないでしょうか。