tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

迷走する政府の新型コロナ対策

2020年07月14日 10時59分33秒 | 文化社会
矛盾露呈し国民は困惑
 このところの政府の対コロナ政策を聞いていますと、私ども高齢者は強い違和感を感じることが多くなっています。
 確かに、経済の活性化を図ることは大事でしょう。しかし、そのためには、国民が「安心して」社会経済活動に参加できることが大事です。

 「新型コロナ問題は注視しつつ、社会経済活動は既定方針通り促進していくと」というのが政府の方針のようですが、「注視していく」中に東京の感染拡大の問題は入っていないようで、あれは東京問題だという事でした。

 「東京は感染が増えているな」と注視するだけで、既定方針通り、GoToで東京の人も「補助金を出しますから旅行に行ってください」という事のようです。
 これでは東京は困ってしまいます。私も孫のところに行きたいのはやまやまですが、電車や列車に乗るのは怖いし、車で行ったら、東京ナンバーでは石でも投げられそうです。

 逆に東京へ旅行したい人も大勢おられるかと思いますすが、東京から帰ってから感染していた、結果、家族にも感染したなんてことになったら、などと心配しながら旅行するということになるのでしょう。そんな旅行を奨励する政府の気がしれないという人も多いようです。
 私の孫娘も、ひいじじ・ばばのところへ行きたいというひ孫に、「東京へは行けないの」と言い聞かせているようです。

 社会経済活動の活発化と新型コロナ感染防止両立のの手段というには、理論的にはだれにも解っていることでしょう。それは簡単で、PCR検査で陽性の人は「市中を出歩いていない」という状態を作り出すことです。
 これまでの調査では、東京でも感染者は「1000人に1人」だそうですから、感染者には2週間ほど休んで頂いて、その間、1000分の999の人間で社会経済活動を知れば、マスクも三密注意も原則不要で、社会経済活動は正常になるという事でしょう。

 ならば、そうした状態に「できるだけ早期に」、「出来るだけ正確に」近づけるためになにをすべきかという事でしょう。そんなことは至難と政府は言うかもしれません。もちろん、国民が本気で協力しなければできませんし、それ以前に、政府が、あらゆる資源を動員して明晰な頭脳と強力な政策努力を展開しなければなりません。(まずはPCR検査、抗体検査の徹底がカギだということは、疾うから言われていることです)

 恐らく、日本ならかなりの程度それは可能になるのではないでしょうか。政府が説得力のある政策を推進しようとすれば、ほとんどの国民は賛成して従うでしょう。日本の国民は賢明ですし、生真面目です。

 現状のような、ほとんどの国民が、望むように検査も受けられず、感染しているのかどうかも分からず、症状が出て感染が確認された人についても、行動制限は緩やかで、結果、感染のあるなしが「自分にも他人にも解らず」、感染するか、感染させるかも解らないままに、まじりあって市中を歩きまわっているような状態で、社会経済活動促進といっても、つまりは第二波を深刻なものにするだけで、結局は挫折するだけではないでしょうか。

 プロ野球、Jリーグ、大相撲の観客、更に遊園地、各種集会、などなど、規制が緩められ、喜んで参加した結果がどうなるのか『しっかりした見通しがあって』の政策なのでしょうか。それとも単にリスクテイクは、それぞれの国民の責任でという事なのでしょうか。