石破・トランプの首脳会談が終わって、マスコミが不安視していた石破さんの対トランプ戦略が、無難というより成功裏に終わったというのがマスコミの評価でしょうか。
「あの人は反対されるのが嫌いだから」という石破さの読みは当たって、滑り出しは先ず順調という評価ですが、トランプさんが早速取り掛かった関税問題では、そんな事には関係なく、「粛々と」進められるようです。
昨日のニュースでは、アメリカの輸入する鉄とアルミ製品について一律25%の関税をかけることが決まったという事です。
これ迄はそれぞれの国について一定限度までは適用しないという事で、日本では限度内の輸出をしていたようですが,そうした特例は認めないという方針とのことです。
日本の場合、鉄やアルミの対米輸出は、それほどの規模でないため、日本経済として大きな影響を受ける事はないとのことですが、個々の現場では影響は大きいでしょう。
元々アメリカという国は儀礼上とは別に、国策、国益としてやらなければならない事はきちんとやる国なのです。それは、日本では「ロン・ヤス」蜜月いっていた中で、G5の場では円高容認を求めた「プラザ合意」でも明らかと先日も触れた通りです。
一律の関税適用問題は、従来からトランプさんの重要な主張でしたが、それ以外でも次第にトランプさんの思考パターンを示すような方針、布告、発言などが出て来ています。
例えば紙ストローをやめてプラスチックに戻せとのことで、そんな細かい事をと言いたくなりますが、これは、化石燃料中心に戻せば「アメリカ・ファースト」に叶うという信念の現れでしょう。
また、大変気になる発言も出ています。ハマスが「イスラエルが停戦協定の破ったから人質解放を延期する」と発言したのに対し、イスラエルの行動には触れず、「期限までに人質の全員開放をしなければ、停戦協定破棄」と発言している事です。
イスラエルのネタニヤフ首相に大きな影響力を持つトランプさんです。この発言がディールの一環なのかは今後明らかになるのでしょうが、トランプさんは戦争を好まないという見方には疑問が生じます。
更にトランプさんのICC(国際刑事裁判所)に対する制裁については行き過ぎたイスラエル擁護との見方もあります。
これからもトランプさんの発言・行動などの報道は連日でしょうが、平和を愛する人か、権力を愛する人か、次第に見えて来るのではないでしょうか。
このブログでは「民主主義のトリセツ」のシリーズを書いていますが、それによれば4年の大統領の期間中に、もっと大統領を続けたいといった意思表示があれば、トランプさんは、確実に独裁者の列に入るという事になります。