tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

中国発金融・経済問題は起きるか 

2021年09月16日 17時13分49秒 | 国際経済
中国恒大集団(不動産業大手)の経営が問題になっています。

中国では急成長する企業が多い事は目を 瞠るものがありますが、恒大集団もそのひとつでしょう、マンション建設などで急激に業績を伸ばし、最近は電気自動車などへの多角化も進める勢いでした。

然しここへきて、中国の金融引き締めで、不動産融資に規制をかけることになったことが、きっかけになり巨額の債務が問題視され、9月に入って、信用問題が取りざたされることになったようです。

中国もコロナ対策で、景気維持のために金融を緩めてきましたが、それが不動産バブルを生じる懸念があるという事で、融資規制に踏み込んだようです。その中で借金の多かった恒大集団の経営不安が言われ、米系の格付け会社などが格付けを引き下げたことも不安に拍車をかけたようです。

格付け会社というのも、リーマンショックの時もそうでしたが、先見して注意報を出すというよりは、問題が発覚してから格付けを引き下げるので、窮状に追い打ち、泣き面に蜂のような役割をします。

恒大集団のB/Sは解りませんので、マスコミの報道によりますと、有利子負債は11兆円、負債総額は33兆円という事ですから、リーマンの60何兆円の半分以下の程度のようですが、リーマンの時は、サブプライム関連損失が100兆円を超えたと言われました。

あの時は、世界中のサブプライムローンの組みこまれた債権、証券を持っていた金融機関などのB/Sに大穴がありて、世界金融恐慌かなどと言われました。

恒大の場合は債権者は、外国より中国関連が多いと思われますが、それだけ中国の経済が傷むでしょう(成長鈍化?)。金融引き締めと同時ですから中国経済の成長に影響すれば、取引の大きいアメリカ、日本をはじめ、アジア国々の企業や経済も影響を受けざるを得ないでしょう。

そんなこんなで、今日は日経平均も大幅下げです(引けにかけ少し持ち直したようですが)。

中国は、政治は、共産党一党独裁で自由主義圏とは別建てになっていますが、経済の方は社会主義市場経済で、海を隔ててもいわば地続きですから、影響はダイレクトに伝わってきます。

さて、この収拾を中国がどんな形でやるのかは解りませんが、どうでしょうか。政治的に一党独裁で対応するのか、社会主義市場経済で対応するのか、注目したいと思います。

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