tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

雨に咲く花たち

2020年07月04日 14時16分07秒 | 環境
雨に咲く花たち
 今朝からTVで見る熊本の水害には、本当に心が痛みます。
 「こんなことは今までなかった」という現地の人の言葉は、気候変動の現実を実感させます。
 たまたま東京都下国分寺辺りは、いまは平穏というだけの事なのでしょう。
 国民の生命と財産の安全のためには、先ず国土の徹底した強靭化が必要のようです。

 新型コロナがあっても、風雨が多少強くても、平穏に暮らせる今に感謝するだけです。

 狭い庭ですが、季節はその時の表情を見せてくれます。

 「のうぜんかずら」咲き始めました。


 「あじさい」は小ぶりの玉になりましたが、次々咲いてくれています。


 「アガパンサス」は咲きそろい、今が盛りです。


 これは花ではありませんが、「半夏生」は白い葉が綺麗です。


 チューリップ花壇のあとでは、そろそろ、茄子、胡瓜、トマトの収穫が始まるところです。(アガパンサスの後ろ)

改めてコロナ対策は検査の徹底から

2020年07月03日 12時20分35秒 | 文化社会
改めてコロナ対策は検査の徹底から
 東京は新型コロナの第二波が歴然となってきました。近県からは、東京への行き来のある人は注意と言われる状況で、まさに東京は第二波の震源地のような様相を呈しています。

 しかし東京アラートは廃止、国が「まだ特別に心配の必要はない」といった態度の中で東京都がアラーと発令という訳にもいかないのでしょうか、「できるだけ注意を!」という御注意だけです。

 こんなことで良いのでしょうか、「東京ナンバーでは外に出られない」とこれは真面目な冗談です。

 国には前科があります。新型コロナウィルス禍の初期段階で、「多少熱が出ても37.5℃以上が続いたら医者に行ってください」と「公式に」要請していたことです。

 そんなことを言われても手遅れになったら大変です。我が家では「おかしいなと思ったらすぐに医者に行こう」 と決めていましたが、家内には「37℃ですからご自宅で、と言われたらどうするの」といわれて「何しろ行った方がいい」と突っ張っていました。

 おそらく保健所の機能不全、感染者が多くなれば医療崩壊の危機、といったことが先に立って、判断に歪みが出たのでしょう。
 
 この判断の誤りを今の状態に当てはめてみれば、先ずは皆さんPCRでも抗体検査でも「検査をしましょう」というべきところを、検査については何も言わないという事になるのではないでしょうか。

 野球も、サッカーも選手はみんな検査をしますからグラウンドで一緒にプレーが出来ます。観覧席の方は、観客には検査が出来ませんから「誰もいません」となるわけです。

 観客も全員検査が出来れば、他人に感染させる危険のある人は、恐らく来ないでしょうから、スタンドは観客で埋まるはずです(東京でも感染者:抗体保持者は0.1%)。
 映画館でも、劇場でも、ミュージアムでも観光地・リゾートでも皆同じです。

 社会経済活動の回復が必要と言いながら、あたらその可能性を「検査をしない」という事で潰してしまっているのです。勿体ない事です。

 国民にみんな検査したら、「保健所がパンクする」ことが心配なのでしょうか。確かにマスクを配るにしても、10万円補助するにしても、国のやることは恐ろしく非効率のようです。しかしだからと言って、このままでいいのでしょうか。

 検査方法はどんどん進歩しています。かかりつけ医で検査は十分可能でしょう。
 勿論検査は1人複数回になることも多いでしょう。しかし、それは今後も繰り返し起こりうる「新」新型コロナ対策のためのシステムの準備にもなるはずです。

 1億2千万人に検査をすれば、関連業界はかなり活況を呈するでしょう。政府に検査徹底を申し入れた医師会は率先協力してくれるでしょう。
何兆円かかろうと、政府は補正予算でいくらでも賄えるでしょう。

 それでも、感染者が市中や観光地を出歩くのではないかという心配はあるでしょう。しかしそこは、政府が国民をどこまで信用するかです。もし意図的なスプレッダー(撒き散らす人)がいるとすれば、それは犯罪者でしょうから、政府の管轄です。

 コンビニやスーパーに行っても、電車やバスに乗っても、だれもが隣人に疑心暗鬼のような社会は決して健全ではありません。

『現状を注視している』といった切り口上のアナウンスだけで済ましている政府の責任はどうなのでしょうか、それしか(出来)ないのでしょうか。

2020年6月、新型コロナ下の日銀短観

2020年07月01日 20時47分52秒 | 経営
2020年6月、新型コロナ下の日銀短観
 新型コロナは、いよいよ経済活動に深刻な影響を与えてきています。今回の6月時点の調査が、まさに最も深刻な時期の様相であって欲しいと思うや切ですが、短観では3月時点、この6月時点、そして3か月後について、企業がいかなる感覚をもっているかが見られます。

 コロナ以前、昨年12月の時点までは、日本企業全体としては、じりじり停滞感を増すという動きでした。全産業規模計のDIは、2019年3月の12から12月の4まで逐月下げで来ていましたが、ずっとプラスは維持してきていました。

 そこにコロナ禍です。今年に入って3月マイナス4、今回の6月は前回予想のマイナス18を大きく超えマイナス31です。さらに9月時点の予想はマイナス34という事で、こうした不安定な経済情勢は「もう少し続くのではないか」というのが企業の持つ感触のようです。

 この6月も感覚は、4月以来の緊急事態宣言、6月になって解除にはなったものの、理由は緊急事態宣言の成功で新規感染者が減った事だけで、解除すればまた増える可能性を無視したいわば無責任の解除ですから、企業は慎重にならざるを得ないでしょう。

 前回3月の時も指摘しましたように、影響は産業別に大きな差があります。
 6月調査でも、製造業はマイナス34、非製造業はマイナス17という差があります。

 製造業で見ますと最も酷いのは自動車のマイナス72、鉄鋼のマイナス58、落ち込みの少ないのは食料品で食べるものは矢張り必要でマイナス8という状況です。
 非製造業では、宿泊・飲食サービスがstay homeでマイナス91と激減、一方、テレワーク関連の需要や、コロナ関連の情報取得のための情報サービスはプラス20を維持といった異常な形での産業別衝撃の格差が歴然です。

 問題は、こうした異常(異形)の不況の中で、企業は今後についてどんな見方をしているかです。
 DIのような好不況の判断だけの指標では、推測できることは限られていますが、一応数字を見てみます。

 製造業は今回の6月調査のマイナス34から3か月後の9月段階ではマイナス27に改善、非製造業は、マイナス17からマイナス14にそれぞれある程度の回復を見ています。

 凝視別では、製造業では、鉄鋼はほぼ横ばいの見通し、生産再開の動きのある自動車はマイナス72からマイナス51への回復を見込んでいます。

 非製造業では、宿泊・飲食サービスはどん底のマイナス91からマイナス77への回復を見込み、逆に情報サービスはプラス20からプラス2に落ち込みを予想しています。

 この辺りは、今後の新型コロナ第2波の状況次第という面もありますが、製造業では中国、アメリカをはじめとした海外の動向、サービス業では国内の第2波の状況次第といった面もあるでしょう。

 通常の景気変動と違って新型コロナウィルスという異常な原因による景気落ち込みですから、特効薬やワクチンの開発の結果いかんという面もあり、不透明な部分が多いのですが、いずれにしても、企業サイドでは、この6月時点が底という見方が大勢といえるでしょう。

新型コロナウィルスについてはいまだ解らないことも多く、「コロナ後」が来るのか、それとも「コロナとの共存状態」が続くのかという根本問題も含め、いわば世界人類の知恵が問われているという事なのではないでしょうか。

 現状では、日本の場合「なぜ?」と言われながらも、世界から注目されるような「比較すれば良好な」実績を作ってきました。

 さらに、この上に、ワクチンの早期開発、国民皆保険を徹底的に効率利用するなど適切な政策を実現できれば、コロナ後かコロナと共存化の如何を問わず、世界に役立つ多様な関連ノーハウの獲得とそれによる実績を期待しうるのではないでしょうか。

 迷走しない政府の政策、広く関連業界全体、さらには国民全員の合理的な対応によって、早期にこの経済の落ち込みから脱出すべく、世界の先陣を切ることが出来るような今後を期待したいところです。