もはやPEN-FTのご常連となった方ですが、PEN-FT #3608XX のクロームボディーをメンテナンスしてブラック外装に交換して欲しいとのことです。外観はきれいですが巻上げの固着でウンともスンとも動きません。動かないとセルフタイマーを掛けてしまうのはお約束の行動。
大体見当はついていましたが、楊枝の先のブレーキカンを留めているブレーキナットが緩んで(左ネジ)手前のハンマーに噛み込んだことが固着の原因。この部分はPEN-Fなどでは緩み止めのポンチを打つなどして対策をしてありましたが、FTでは省略されていて緩む個体もあります。
では、本体の洗浄、モルト貼りから組み立てて行きます。巻き上げユニットはレバーがブラック用に交換して組みます。
PEN-FではゴムのOリングによるブレーキでしたが、PEN-FTでは金属の円盤になっています。ブレーキナットは緩み止めを塗布して強く締め込みます。
このシャッターユニットは消耗前に故障したようでシャッターは巻上げもスムーズで調子は良好です。メンテナンスを終えた前板を取り付けます。
セルフタイマーレバーを他から移植すると水平が必ずズレますので調整をしてあります。ハーフミラーは新品に交換してこれで組み立て完成。
ブラックモデルはシューアダプターのゴムにより文字の色が変色している個体が多いです。工賃には入っていないのですけど入れ直しておきますかね。
オーナーさんはカラサキ関係の方ですので、750SS H2と記念撮影。クローム改のブラック完成。