枯葉に遊ぶ

　　　　　　　　　　　　　　　沈んじゃう　沈んじゃう
　　　　　　　　　　　　　　　枯葉の海に　沈んじゃう




　　　　　　　　　　　　　　　泳ごう　泳ごう
　　　　　　　　　　　　　　　枯葉の海で　泳いだら




　　　　　　　　　　　　　　　大波小波
　　　　　　　　　　　　　　　枯葉の波が降り注ぎ




　　　　　　　　　　　　　　　いつか大人になった時
　　　　　　　　　　　　　　　心の中で思い出す




　　　　　　　　　　　　　　　黄色い葉っぱに
　　　　　　　　　　　　　　　出会うでしょう

パリの元気な花たち

　　　　　　　　　　　　　　　すっかり
　　　　　　　　　　　　　　　横文字の名前が多くなった
　　　　　　　　　　　　　　　日本の花屋の店先




　　　　　　　　　　　　　　　ディスプレーもパリ化して
　　　　　　　　　　　　　　　変わらない？
　　　　　　　　　　　　　　　でも・・
　　　　　　　　　　　　　　　どこかちょっとだけ・・ちがう？




　　　　　　　　　　　　　　　派手やかな色のせい？
　　　　　　　　　　　　　　　灰色の街の色のせい？




　　　　　　　　　　　　　　　激しく元気な
　　　　　　　　　　　　　　　パリの花を見て・・




　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと優雅で繊細な
　　　　　　　　　　　　　　　日本の花を思い出して・・




　　　　　　　　　　　　　　　ふ・ふ・ふと笑って
　　　　　　　　　　　　　　　パリの街・・灰色の中を
　　　　　　　　　　　　　　　歩き始める

ちょっとハートな葉っぱ達

　　　　　　　　　　　　　　　出来立てのハート
　　　　　　　　　　　　　　　　・・ちょっと初恋・・




　　　　　　　　　　　　　　　豊かなハート
　　　　　　　　　　　　　　　　・・でぶっちょなーーー私みたい？・・




　　　　　　　　　　　　　　　綺麗な色・・ぽいハート
　　　　　　　　　　　　　　　　・・だれだ？・・だれだ？・・だれだ？・・




　　　　　　　　　　　　　　　仲良しなハート！
　　　　　　　　　　　　　　　　・・って　ほおっておこう！！・・




　　　　　　　　　　　　　　　ブロークン・ハート
　　　　　　　　　　　　　　　　・・これくらいじゃ　傷は浅い！！




　　　　　　　　　　　　　　　ハート大集合♪
　　　　　　　　　　　　　　　　・・大きな声で　幸せを歌う？・・

パリの扉

　　　　　　　　　　　　　　　今でも
　　　　　　　　　　　　　　　アールヌーボーの
　　　　　　　　　　　　　　　扉があると聞く




　　　　　　　　　　　　　　　アールヌーボーであっても
　　　　　　　　　　　　　　　そうでなくても・・




　　　　　　　　　　　　　　　扉の装飾は
　　　　　　　　　　　　　　　美しかった




　　　　　　　　　　　　　　　歴史の重みを
　　　　　　　　　　　　　　　感じながら
　　　　　　　　　　　　　　　シャッターを押す




　　　　　　　　　　　　　　　額縁の中の絵を
　　　　　　　　　　　　　　　見るように




　　　　　　　　　　　　　　　扉の前で
　　　　　　　　　　　　　　　止まり




　　　　　　　　　　　　　　　思わず
　　　　　　　　　　　　　　　「Bon　jour！」と
　　　　　　　　　　　　　　　声をかけたくなるような
　　　　　　　　　　　　　　　温かさに




　　　　　　　　　　　　　　　足取りも軽くなり
　　　　　　　　　　　　　　　また
　　　　　　　　　　　　　　　パリの街を歩く

最後の一葉

　　　　　　　　　　　　　　　最後の一葉・・
　　　　　　　　　　　　　　　あの話の一葉を
　　　　　　　　　　　　　　　思い出しながら




　　　　　　　　　　　　　　　一葉　一葉を
　　　　　　　　　　　　　　　眺める




　　　　　　　　　　　　　　　同じ木に
　　　　　　　　　　　　　　　生まれながら
　　　　　　　　　　　　　　　こんなにも違う
　　　　　　　　　　　　　　　一葉　一葉に




　　　　　　　　　　　　　　　最後の一葉
　　　　　　　　　　　　　　　忘れられない
　　　　　　　　　　　　　　　一葉なんて
　　　　　　　　　　　　　　　あるのだろうか

30’ｓ（あの頃・・・）

　　　　　　　　　　　　　　　道を曲がれば
　　　　　　　　　　　　　　　大きなけやきの木が
　　　　　　　　　　　　　　　目に入る




　　　　　　　　　　　　　　　も一度　曲がると
　　　　　　　　　　　　　　　また
　　　　　　　　　　　　　　　目の前に
　　　　　　　　　　　　　　　大きなけやきの木が




　　　　　　　　　　　　　　　３０'ｓ・・・
　　　　　　　　　　　　　　　大きなけやきの木と




　　　　　　　　　　　　　　　すべてがあった




　　　　　　　　　　　　　　　何もなくても
　　　　　　　　　　　　　　　誰もいなくても




　　　　　　　　　　　　　　　３０'ｓ色の
　　　　　　　　　　　　　　　けやきの木を見て
　　　　　　　　　　　　　　　「何もない」ものを探す




　　　　　　　　　　　　　　　遠くで
　　　　　　　　　　　　　　　澄んだ子供の声が
　　　　　　　　　　　　　　　聞こえてきた気がした

夢見る頃

　　　　　　　　　　　　　　　けやきの木の根元は
　　　　　　　　　　　　　　　子供の天国だった




　　　　　　　　　　　　　　　どんな遊びの時でも
　　　　　　　　　　　　　　　けやきの木は
　　　　　　　　　　　　　　　遠くにだったり
　　　　　　　　　　　　　　　目の前だったり




　　　　　　　　　　　　　　　風景の中に
　　　　　　　　　　　　　　　心の中に
　　　　　　　　　　　　　　　大きな手を
　　　　　　　　　　　　　　　広げていた




　　　　　　　　　　　　　　　一枚一枚の葉は
　　　　　　　　　　　　　　　夢の数




　　　　　　　　　　　　　　　叶っては散り
　　　　　　　　　　　　　　　叶っては散る




　　　　　　　　　　　　　　　黄色いけやきの葉が
　　　　　　　　　　　　　　　はらはら散って




　　　　　　　　　　　　　　　手のひらに乗ったら
　　　　　　　　　　　　　　　もう一度
　　　　　　　　　　　　　　　夢に出会えるような
　　　　　　　　　　　　　　　そんな気がして・・




　　　　　　　　　　　　　　　大きな
　　　　　　　　　　　　　　　けやきの木を
　　　　　　　　　　　　　　　仰ぎ見る

　　　　　　　　　　　　　　　夢は・・・

いち・にっ・さん・しぃー

　　　　　　　　　　　　　　　いち・にっ・さん・しぃー
　　　　　　　　　　　　　　　黄・茶・オレンジ・緑・・・




　　　　　　　　　　　　　　　あの色・この色・その色
　　　　　　　　　　　　　　　ずっと向こうの色




　　　　　　　　　　　　　　　今が一番
　　　　　　　　　　　　　　　色賑やか




　　　　　　　　　　　　　　　いち・にっ・さん・しぃー
　　　　　　　　　　　　　　　全部　同じ色に変わったら




　　　　　　　　　　　　　　　いち・にっ・さん・しぃー
　　　　　　　　　　　　　　　ハラ・ハラ・ハラと
　　　　　　　　　　　　　　　散っていく




　　　　　　　　　　　　　　　今　色楽しんで
　　　　　　　　　　　　　　　秋　楽しんで

静かに秋が

　　　　　　　　　　　　　　　急な寒さが
　　　　　　　　　　　　　　　秋を知らせる




　　　　　　　　　　　　　　　通り過ぎた
　　　　　　　　　　　　　　　そこに・・




　　　　　　　　　　　　　　　そっと・・



　　　　　　　　　　　　　　　秋は
　　　　　　　　　　　　　　　準備されていた




　　　　　　　　　　　　　　　まだ
　　　　　　　　　　　　　　　出来たての秋に
　　　　　　　　　　　　　　　見入る　　　　　　　　　　　　　　




　　　　　　　　　　　　　　　静かに優しく
　　　　　　　　　　　　　　　肩を叩かれるように
　　　　　　　　　　　　　　　心に沁みてくる

虫に好かれる・・・

　　　　　　　　　　　　　　　虫に好かれた
　　　　　　　　　　　　　　　良い葉っぱ




　　　　　　　　　　　　　　　上手に抜いた
　　　　　　　　　　　　　　　虫食い跡を




　　　　　　　　　　　　　　　赤・青・黄色で
　　　　　　　　　　　　　　　塗りつぶしたい




　　　　　　　　　　　　　　　一つ目小僧の
　　　　　　　　　　　　　　　ちょっとまずそうな
　　　　　　　　　　　　　　　葉っぱなんて
　　　　　　　　　　　　　　　どうしよう・・・




　　　　　　　　　　　　　　　せいぜい
　　　　　　　　　　　　　　　透かして
　　　　　　　　　　　　　　　向こうを見よう！