四季の移り変わりに色をそえて
Shiki彩々
色づいて
黄色・金色・・赤・茶色
緑だった葉が
ほんのり化粧を始めて
だんだん
下がる気温にあわせて
見事に仕上がっていく様子は
ワクワクと嬉しいもの
いっこうに下がらない
今年の気温に焦り始めて
なのに義理堅い木の葉たちは
四季を上手により分けて
散る冬を前に
黄色・金色・・赤・茶色
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秋の花
あの頃の秋・・・
ランドセルをしょった帰り道
どこの家の垣根からも
ちいさな菊の花が顔を覗かせて
視野のかたすみには
黄色や白や小豆色の小菊
時折り散った枯葉が一休み
足を止めて見ることなどなくても
心に残る風景
学校からの帰り道さえ
優しい子供の時間だった
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静かな秋
こんな秋もいい・・
葉が自然に
黄色から赤に色を変え
ゆっくりと
一枚一枚と葉が散る
何することもなく
ぼんやりと眺める
秋であることなども
忘れるような
特別美しいなどとも思わず
特別な時などとも思わず
あたりまえの時間・・
あたりまえの秋・・
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秋の野で
陽が傾き始めた午後
深くなった影は
白い綿毛を浮かび上がらせて
枯れた花など
消えてしまいそうな秋の野で
小さなガラスの輝き
繊細な今にも壊れそうな
音が聞こえてきそう
あれほど跳び回った
秋の野でガラスの輝きには
出会わなかった?
あの頃はきっと
飛び跳ねて遊ぶこと
その輝きにすべて色褪せて
気づくこともなかったであろう
小さな枯れ花の輝き
遠いあの頃の輝きにも似て
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秋は艶やかに
静かな秋を歩こうと
足元を見ながら歩を進めて
ゆっくりと目を上げると
突然現れた艶やかな秋に
どぎまぎしてしまう
夏の頃のエレガントで優しい姿・・
こんな激しさが隠れていたのかと
じっと凝視ができないような
そんな気持ちにもなったけど
いつの間にか・・
目を離すことができずに
引き込まれて・・・
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まるで夢の中のようで
いく色もの輝きがある
光を一身に集めて
輝く木を見つめていると
音は消えていく・・
周りの風景も消えて・・
時は止まり
ただ黄色の空気に包まれて
まるで夢の中のようで
ふと目をそらせば
シャボン玉のように消えそうで
じっと見続ける
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虹色の葉
赤・黄色・緑・・・紫・・・
数えたらきりないほどの色
そんな木の実は白
こんな木が絵本の住人だったら
そこここに
小さな小人が隠れていそう
頭にかぶった三角帽は
きっと木の葉と同じ色
時々白い実が飛び交ったら
それは小人のボール遊び!
探したいけど・・そっと・・ね
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公孫樹の中を歩く
どんなに素敵な
黄色い並木道を歩いていても
公孫樹の並木道とは
何かが違って
どうして
こんな形になったのだろうと
不思議に素敵な葉は
まるで何かの象徴のようで
そういえば・・東京都?
そんなことでもなく
独立心の強いへそ曲がり?
公孫樹は公孫樹の葉を
あくまでも通して
風が吹けば
さして揺れることも無く潔く散る
小気味いい黄色が輝いている
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太陽のいたずら
ちょっと気ままな木がある
秋になるとそれそれの葉が
好き勝手に色を変える
もうそれだけで
玩具箱の積み木のようなのに
ちょっといたずらな太陽は
雲のない晴れた日に
思い切り力を発揮
くっきりな影を作る
玩具箱の積み木は
ますます複雑になって
どれがどれの影だ?なんて
いたずら太陽と遊びたくなる
長閑な秋の忙しい時間
さぁ・・どれがどれだ?
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