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銀座・懐かし散歩



                  銀座・・ひと頃の賑わいが消えて




                  華やか過ぎる色もまた抜けて




                  それでも
                  元気な足取りで通り過ぎていく人・・




                  肩がぶつからない程度の距離感




                  温かな人影・・




                  そうか・・懐かしい街の色




                  どこか昭和の香が漂って




                  思い出が蘇る
                  レトロな銀座散歩

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木の実の帽子



                  暖冬続きのここ数年




                  吐く息の白さなんて
                  忘れかけていた




                  白い息を見つけると
                  子供の頃の様に
                  何度も大きく息を吐く




                  そのうち体も冷え切って
                  息の白さは消えていく




                  やっと辺りを見回して
                  冷たい風景に気づく




                  こんな日に見つけた
                  木の実と帽子




                  吐く息よりは
                  真っ白だけど
                  光にも似合って




                  いつもの
                  寒々しい木の実が
                  生き生きと
                  美しい風景に変えていた


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春の花束



                  小さなブーケは
                  たま~に我が家でも
                  見かけるけど




                  こんなに大きな花束は
                  年に一度か二度!




                  そんな花束が
                  娘のお誕生日に届いた




                  誰から届いたかは
                  もちろん・・
                  言わぬが“花”
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赤い姫リンゴ



                  エナガ見つけ!
                  シジュウカラ見つけ!




                  すっかり葉を落とした
                  紅葉の木に忙しく出入り




                  どこから来るの?と
                  隣を眺めると・・・
                  真っ赤な姫リンゴ




                  幾羽ものメジロが
                  まわりをまったく気にもせず




                  姫リンゴの
                  赤い実から赤い実へと




                  満足そうなその目には
                  カメラなんて
                  目に入らないらしい




                  ほんの目の前の
                  赤い実にも




                  こちらも大満足な大接近!

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スズメのいる風景



                  スズメが一羽
                  そぉーっと一歩近づく




                  バタバタバタと
                  10羽ほど飛んで散る




                  賢い!さぁーて・・
                  どれを追いかけるか




                  ぐるりと一巡り
                  みんな知らんぷり




                  ピクリともせず
                  北風に揺れて




                  その澄ました顔が
                  風景に馴染んで




                  枯れ葉色の羽は
                  寒々しい世界を
                  温かくしていた




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氷の花



                  時々深く息を吐く
                  白い息はだんだん薄らいで




                  日は真上近く
                  氷の花は少しづつ形を変える




                  まだ少し暖か味のある手で
                  触れて形を変えてみたい




                  いや・・
                  このままそっと




                  自然の芸術家の
                  作り出すものを眺めて




                  一瞬一瞬の形を
                  冷たい色を心の中に




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雪の朝



                  雪の降る一夜が
                  明けた朝




                  冷たく寒いのに
                  お日様は笑顔




                  枝にしがみついた
                  雪はまだ凍っていて




                  一番最後まで
                  融けないのはどれ?




                  などという
                  競争をしていそう




                  ぽたぽたと
                  雪融け音を聞きながら




                  頑固な氷雪を
                  楽しく眺めて・・
                  冬の一番楽しい時

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氷椿



                  昨夜の雪は
                  すっかり凍りついて




                  所々の雪の白が
                  紅を明るくしていた




                  冬の赤い椿は
                  当たり前の景色になって
                  ひっそりと咲いていたけど




                  一夜で風景は一変して
                  新しい椿の表情




                  きりりとした寒さの中で
                  可憐で健気




                  朝からの日差しで
                  融け始めた雪が




                  きらりと光って
                  紅の椿を飾ってた

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小枝に寄り道



                 冷たいみぞれの中
                 元気に楽しそうな実が




                 ちょっとひねくれ者は
                 地上への旅の間寄り道




                 小枝の上心地よさそう




                 寒くない?
                 ちっとも!




                 答えてくれたような気がした




                 晴れた日より美しいよ
                 もう一言付け加えたかった

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満開の雨の花



                  雨の花は
                  葉の落ちた小枝に咲く・・




                  桜の花びらのように
                  風に揺れて散る雫




                  散っては咲き
                  咲いては散り




                  儚く水面に消える




                  灰色の空には
                  桜の花より似合って




                  寒さも忘れるような
                  満開の雨の花




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