四季の移り変わりに色をそえて
Shiki彩々
冬紫陽花
名残の花が紅葉に混ざり
色を添える
時を経て
少しかすんだ色は
華やかな葉の色に
隠れてしまいそうだけど
低くなった日差しに
透明感を増した花びらは
部屋の中で暖をとる
温もりに似て
心までほんのりと
暖かな色に変わる
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冬の足音
冬は小さな足音をたてて
眩い光とやって来た
枯れた紫陽花が輝きだすと
冬はもうそこまで
喧騒を離れて
冬の静けさの中に身をおくと
時はようやく
自分のものになった気がして
過ぎ去った日々の中を
彷徨いだす
冬なのに
日差しは少し眩し過ぎるけれど
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紅葉の色が変われば
緑の色を残して
赤や黄色に変わり始め
あっという間に
秋は終わる
織物の様に華やかな
紅葉を見ていると
秋の終わりの寂しさなど
気づきようもないけど
それでも
幾度となく訪れた
秋の終わりを思い出し
今のうちにと焦る気持ちで
陽を透かす紅葉を見上げる
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いつの間にか・・・
見事だった辛夷の白い花
白い花びらが散ったあと
緑の葉が茂り・・
思い出せないその後
緑の葉が黄色に変わり
少しづつ散ると
もう銀色の蕾が
膨らんでいたなんて
初めて気づく
枯れ葉と新しい蕾
秋と春の共演に
特別な秋の終わりを感じて
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枯葉舞う音に
カサカサと
枯葉を踏む音
ハラハラと舞いながら
それに答える枯れ葉
手のひらほどもない葉が
降るように散っていく
黄色と赤い色が
奏でるシンフォニー
細い枝のタクトは
秋に酔うように揺れ
タクトに合わせるように
また散る赤や黄色
いつの間にか
テンポを上げて
繊細にダイナミックに・・散っていく
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花は枯れても
咲き続けた花が枯れる・・・
枯れた葉が落ちる・・・
風景が一変した中で
一つ一つジッと見る
今までの花が
今までの花でなくなり
二度目の楽しい花見♪
秋の花見は
枯れた花・・花より団子は・・
春でも秋でも変わらずに
さぁ・・何を食べよう・・
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木の実の居場所
黒い実は何の実?
じっと見る
はて??
よく見ると・・
枝に絡む蔓の実だったり
木からのダイブの途中
一休みの実だったり
枝に掴まったり
蔓に捕まえられたり
ただ どれを見ても秋の風景
寒さの似合う・・
寒さが少しだけ暖かなる・・
そんな気がする
木の実のある秋の風景
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黄色い時
公園の広場に向かうと
遠くに金色に輝く
一本の木が目に入ってきた
あの木は・・・春の日に
白い花をつけていた犬桜の木
側によって木の下に立つと
すっかり黄色の中
花の頃より綺麗ですねと
声が聞こえてくる
あまりに綺麗な黄色のなかで
時は止まり夢の中
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