四季の移り変わりに色をそえて
Shiki彩々
波のように季節が・・
寄せては去る
夏の暑さ
昨日の暑さは
夢だったのかと
季節を思うには
落ち着きのない
まるで
土用過ぎの
波のように
思い切りの暑さは
遠い季節の涼しさを
置いていく
少し遅れの
紫陽花は
波の隙間の
涼しさに似合って
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影と・・シルエットと
日傘の中から
いかにも暑そうな
外を覗く
太陽はムキになって
黒い影を作り
風ひとつない
暑い空気の中で
ピッタッと
動くこともなく
ギンギンという
音だけが聞こえる
通り過ぎようとして
シルエットに気づく
この黒い形だけが
どこか少しだけ
涼しそうに
空に泳いでいた
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懐かしい夏
とどかない!
とどかない!
どんなに背伸びしても
ヒラヒラの珍しい
ピンクの花びらは
青空を背に揺れていた
枯れずに散った
花びらを手に
ツルツルの幹の
その木が
サルスベリと知った頃
夏の花は
いつも同じ顔ぶれで
咲き始めると
夏の到来を感じ
サルスベリの木と
背比べをしていた
ひまわり・・・
どの家の垣根にも
咲いていた
朝顔は・・今
懐かしい夏
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オレンジ色の夏
春のレモンを帯びた
黄色から始まって
だんだんと
赤みが差していく
花の色
夏のオレンジ
太陽に負けまいと・・
憧れの太陽に
近づこうと・・
花は
オレンジ色に染まり
深みを増した緑に
くっきりと
輪郭を描いた影に
鮮やかに映える
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気ままな空模様
裸足で歩いたら
やけどしそうな
都会のアスファルト
突然気分を変えた
空模様
お日さま雲隠れ
この隙にと
カメラ抱えて
いざ!
目的地到着
一回・・二回と
シャッター押すと
ポツリポツリと・・
その気なれば
あっという間
ころりと変わる
空模様
水面を見れば
輪が出来る
輪が出来る
暑さ寒さ
晴天曇天
気ままな空に
右往左往の
夏の一日
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旭岳ロープウェイの中から
暑さにめげ
うっかりと
上着を忘れる
まぁいいかと
ロープウェイの
乗り口で
上の気温を見る
まずい!!
十数度の温度差に
上着を取りに
車に戻る
二台遅れの
ロープウェイに乗ると
緑豊かな木々が
十分ほどの間に
新緑に変わる
季節は後戻り
白い雪が増え始める
高低さ500m弱
ロープウェイを降りると
そこは別世界
瞬時にそれまでの
暑さを忘れ
一息つく
今日はあの寒さが
懐かしい
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Mariageでランチ
久しぶりに
スカッと晴れ!
他の季節なら
大喜び・・のはず
が・・暑いこの季節
散歩断念・・ランチ!
こうなると話は簡単
久しぶりにMariageへ
ちょっと不安な予約なし
行ってみればオーケー
そういえば
ここのキッシュが
美味しくて
レシピを探して
作り始めた・・
雰囲気も大満足な
涼しいランチ
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旭岳ロープウェイを降りて
ロープウェイを降りると
季節は早春
目に飛び込んできたのは
不思議な色のフキノトウ
ところどころ
残る雪に
足を踏ん張りながら
小指の爪ほどの
花を探す
柵の向こうの向こう
とどかないカメラの眼
また
滑りながら歩くと
足元に
小さな小さな花が
坂を上ると
パッと別の花が
現れる
これから
次から次へと
咲き始めるのかと
周りを見回した
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大きく息を吸って!
木々と空と
他には何もない
大きく息を吸って
それだけで
明日が変わりそうな
置いていきたい
昨日ですら
すっかり色が
変わりそうな
そんな風景を
心のポケットにしまい
いつかまた
取り出して
大きく息を!
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白金の森の中で
「熊が出ました」
の小さな札が
目に飛び込んでくる
拾った小枝で
木の幹を
叩きながら
(ほんとにこれで
いいのかどうか・・・)
森の奥に
進んでいく
もう夏の日差し
だったけれど
遅かった春は
ついこの間
若い小さな命が
生き生きと
片隅で息づいて
一呼吸二呼吸
大きく息を
吸い込むと
明日への
元気をもらえて
も一度
緑の木々の葉を
見上げる
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