四季の移り変わりに色をそえて
Shiki彩々
ミニチュアの街
小さな小さな家が
並んでいるような街並み
三角お屋根がいかにも
ミニチュアの世界のようで
ふと安野光雅さんの
絵本の世界が浮んでくる
三角帽子の小人さんが
窓から顔でも出しそう・・・
静かな川面が
なおのこと作り物風で
こんなに可愛らしい街が
何百年と消えずにあったのかと
急に気になりだした
どんな人が住んでいるのか・・・
トントンとドアを叩いて
「こんにちは」と言ってみたい
でも・・ちょっと
小人さんとの対面は
また今度!にしておこう
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おとぎの街へ
北のベニス・・
水辺の街へ
川の岸辺に
並んだ家々
摘み木のおもちゃは
どこの国でできたのだろう?
色とりどりの摘み木で
この街を作ってみたい!
そんな思いが
ほわほわ浮かぶ
おとぎの街歩き
ほら・・歩いている人を見てっ!
おとぎ話の登場人物見たいでしょ
もちろん我がワンコとは
比べ物にならないくらい
立派な「イヌ」も
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異国の光
木漏れ日の光が
明るく優しい
白や茶のレンガは
影を優しく映す
大きな窓は
影を吸いこんで
幾何学模様
強い影を映す
コンクリートと違い
レンガの
スクリーンの不思議
足取りは軽やか
まだまだ木漏れ日の
スクリーンは続く
振り向くと・・・
異国の光がまぶしかった
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久しぶりだね!
一番好きな季節に外に出る
それはこういうことなのか・・・
そう思えるほど季節感がなくなって
知らぬ間に通り過ぎようとしている秋
そんなとき!ちょっとちょっと!
そんなふうに聞こえた???
遠くに小さく見えないほどだけど
見つけてしまった♪
久しぶり・・ほんとに久しぶり
だって去年は一度も会えなかった
なのに今年は先頭切って
定位置に陣取って!
よ~しっ!
こいつは秋から縁起がいいわい♪♪
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夜が明けて
やがて夜は開け始めて
空がほんのりと薄紅に変わる
中世の建物は朝日に赤く染まり
瞬く間に全貌を現す
過去から現代へと
いつの間にか変わり
壁を伝う赤い葉は秋
夢から覚め「今」に戻る
一歩ごとの「今」は
それでも昔の佇まいを残し
超現代からやってきた旅人を
温かく優しく包む
特別な一日の始まり
探していた何かを拾えた気がして
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夜明け前
七時過ぎ・・
時は十分に朝を過ぎている
ドアが開き一歩踏み出すと
そこは闇の中
深い群青の空を突き刺す
尖塔の黒いシルエット
時も時代も攪拌されて
不思議な時間感覚
寒さでポケットに手を入れた
ダウンのコートだけが「今」
この愛らしい街は幾百年もの間
こうした足音を聞き続けて来たのだろう
もしできるなら聞いてみたい
この街はずっと平和だったのだろうかと
そんなに深い意味ではなくて・・
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おとぎの国のインテリア
木がお洋服を着ている!
ベンチがお洋服を着ている!
なんと標識のポールまでもが
暖かそうにお洋服を着ている
もうこれは・・
笑うか・・驚くか・・感動するか・・
全部だっ!!!
日本にもこんな可愛いお洋服
似合う木ある?
ベンチなんて・・ある?
標識のポールに
お洋服なんて着せたら・・・
そんなことはどうでもいい!
ここはおとぎの国だから
ドレスアップした
木やベンチやポールたち
夜中に踊っているかもしれない♪
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中世の水辺へ
建物のトンネルを
くぐりぬける
突然風景は変わり・・・
青空の下は
水辺に中世の建物
向こう岸は映画の世界?
現実離れした風景に
行きかうボートは
時を訪ねる船
カボチャの馬車のように
何百年もの昔に
連れて行ってくれるのかもしれない
いや・・・
衣さへ纏えば時代は変わり
きっとそこはもう中世の世界
肌をさす冷たい風は
時代を超えて香りを運ぶ
身につけてきた何かが
一つ一つ剥がれていく気がした
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静かな街でも
観光客の賑わいはあるけれど
物語の中に入ったような
可愛い静かな街
そこここのウィンドウのディスプレーも
数十年昔のような素朴さ
心ホクホクしながら
のんびりな足取り・・・っと
どうした???
突然の大音響!!
う~~~~ん???
ははははは・・・ははは・・・
のどかな街の大イベント・・かな
可愛い街にこれは
次世紀から訪問者のよう
大いに笑って通り過ぎれば
元の静かな物語の街へ
うるささにうるささが重ならないと
こんなことがちょっとの輝き
いつの間にか心が解放されて・・・
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