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白い花の季節



                  青い空と若葉の緑




                  小さな白い花の花束が
                  樹々を飾る




                  五月・・
                  白い花の季節




                  少しの冒険心を持って
                  少女の心を取り出して




                  白い花の首飾りと・・
                  髪飾り・・




                  夢見る頃は遠く去っても




                  白い花のくれた夢は
                  ほんの傍にまで・・

                                     (ハクウンボク)



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情景・・



                  「おーい!」
                  と 呼べば
                  返事が返ってきそうな




                  そんな暖かな風は
                  心だけを連れて行く




                  さがす・・・
                  それがいつなのかと




                   はしる・・
                   いつか分からぬ
                   そこへ向かって




                   止まる
                   ぼんやりと
                   記憶に残るそこで




                   わからぬままでいい
                   確かにあった
                   その日に出会えただけで




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土砂降りの光と緑



                  空気は
                  ガラスのような
                  滑らかさを持って
                  日差しを受けている




                  木々の葉は
                  上から重なる葉の
                  形をはっきりと写す




                  まだ肌寒さを
                  残しているけど




                  太陽は
                  季節を越えようと
                  真上へと急いでいる




                  陽に透かして見る緑と
                  影の緑の色が
                  一段と差をつけて




                  光と緑の
                  土砂降りもあるのだと
                  両手を広げて受け止める




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四月の牡丹



                  芍薬、牡丹、百合の花




                  四月の牡丹・・




                  優雅に・・華やかに・・




                  春の陽に
                  酔うように




                  春の
                  鮮やかな緑に溶け




                  あと一歩 あと一歩

                  近づくことが出来ずに
                  ただ 眺める




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通り過ぎた春に・・・



                  どこか
                  春の花は
                  遠い日を
                  思い出させて




                  あの頃・・



                  春は身も心も
                  軽くなって
                  大きく飛び跳ねて




                  春の野は
                  いつもより
                  一段と広く感じ




                  思い切り
                  駆け回ってあそぶ




                  そんな記憶の隅に
                  野の花は咲いて




                  通り過ぎた春に
                  集めた花を見ると
                  懐かしい日々が・・




                  幼馴染からの
                  葉書を手に
                  春の花は優しく・・

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NATURAL GARDEN



                  「NATURAL GARDEN」と
                  カッコをつけて呼ぼう




                  なんてことはない
                  そまんまの庭




                  植えっぱなし・・




                  出るもは拒まず
                  去るものは追わず




                  ときどき・・
                  出るもの(草!)・・たまらずに
                  抜く!




                  たまに
                  一目惚れして・・可愛い花
                  囲う




                  資金足らずして
                  我が家の食卓に・・
                  募金箱




                  「一日一善
                  募金でお花を植えましょう
                  一口 150円」
                  の文字を添えて




                  まだ 底が見える

                  いまだ・・
                  カッコつけて呼べば
                  「NATURAL GARDEN」

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なんじゃもんじゃ!



                  たどり着いたら
                  枯れ始めていた
                  黄色い桜と白い桜




                  これだけは
                  間に合わねば!と




                  駆けつけたら
                  セーフ!




                  白い花びらが
                  ヒラヒラ ヒラヒラ




                  ヒラヒラ ヒラヒラと
                  絡みに絡んで・・




                  すっかり
                  花びららしさなんてなく
                  それで
                  「なんじゃ?」




                  でも・・
                  なんじゃもんじゃ
                  なんて名前より
                  はるかに美しく・・

                  ヒラヒラ ヒラヒラ

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変わりゆく季節の中で



                  散歩道の景色を変えた
                  桜吹雪が消えると




                  あちこちの
                  桜の太い幹に
                  新しい葉が・・




                  やわらかい緑が
                  日差しに映え




                  そんな日差しに
                  表情一つ
                  変えることのない
                  年を経た幹




                  幾度となく
                  迎えたであろう
                  春の終わりと




                  次の季節の訪れ

                  これからを・・
                  若い芽に託して

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雨上がりの朝



                  雨上がりの朝
                  キラキラの庭に立つ




                  風一つなく
                  からっと上がった
                  雨のせいか




                  雨の雫は花や葉に
                  いつもよりはるかに多く
                  しがみつき




                  キラキラを
                  大盤振る舞い




                  やっと昇った
                  太陽を見上げ




                  暑くなりそうな
                  空気を大きく吸って




                  ふと見つけた
                  雫の中の
                  小さな花飾り




                  明るい雨上がり

                  ああ 春!

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ぼんやりと抽象的に・・・色



                   色を数えて
                   春の庭




                   色ぼんやりと
                   幾色も




                   形にならない
                   色だけど




                   楽しげに
                   色遊ぶ




                   春の日差しに
                   色溶けて




                   抽象的に
                   色残る




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