異国の色は

　　　　　　　異国の小さな花・・公園の片隅で




　　　　　　　よく見かけるような花なのにどことなく違うのは・・




　　　　　　　花の色が違うのか・・葉の色？・・空の色？




　　　　　　　天才的な色使いと思っていたモネやセザンヌ




　　　　　　　ジヴェルニーやエクス・アン・プロヴァンスはそのままも色で




　　　　　　　そうした色が懐かしく・・忘れかけた今




　　　　　　　もう一度新鮮な色の刺激を受けたいなどと




　　　　　　　叶わぬ夢など追いかけてみたい気分に

遠い国の花を思う

　　　　　　　国際便が飛ばなくなりもう海外へ行く事もないのか・・




　　　　　　　一昨年のフランスの余韻が強すぎて




　　　　　　　なんといっても下手な運転と暑さがたたりお疲れ様を思い出す




　　　　　　　二年も経つとそうした疲れもすっかり忘れ




　　　　　　　写真を眺めているとパリの美しさが蘇る




　　　　　　　日本では見かけない花は美しく技など必要ないほど




　　　　　　　化粧品や石鹸の包装の絵のまま咲いていた




　　　　　　　すぐにでも飛んで行きたい・・三密を忘れる一瞬




　　　　　　　あの小さなテーブルのカフェはどうなっているのだろうか・・

ハクウンボクの木の下で

　　　　　　　ハクウンボクの木下に初めて立ち




　　　　　　　澄みきった青空を背にした白い花が




　　　　　　　なんと平和なことだろうと思っていた




　　　　　　　ほんの数年前のことなのに昭和は続いていた




　　　　　　　それが突然一二ヶ月で昭和は遠くへ行った




　　　　　　　きっと戦争をはさんで生き抜いた世代は




　　　　　　　こうした取り巻く世界の急激な変化を感じたのだろう




　　　　　　　「昔は良かった」子供の頃大人のこうした言葉をよく聞いた
　　　　　　　今わかる気がする・・単なるノスタルジーではないことを

贅沢な春の盛り

　　　　　　　いずれ菖蒲か杜若・・の諺があるけど・・




　　　　　　　優劣つけがたい・・ということらしいが




　　　　　　　優劣どころか区別もつかない




　　　　　　　毎年この違いを忘れるのか判らないのか




　　　　　　　花の根元の網目であやめ！という違いだけは思い出す




　　　　　　　花の季節五月を象徴する花の違いで悩むなんて




　　　　　　　いや迷うほど豊かな花の季節だからかと



　　　　　　　ちょっと贅沢な悩みを抱え込んだ春の盛り

夢の花の世界へ

　　　　　　　ジキタリスの花・・




　　　　　　　ポターの「ピーターラビット」の挿絵が浮かぶ




　　　　　　　いつかこの物語の農場がある湖水地方に行くのが夢と




　　　　　　　何度か候補に挙がっては消え・・果たして夢の実現は




　　　　　　　こんな時代が来るなんて思ってなかったものだから




　　　　　　　夢は夢・・そのままでもいいのかもしれない・・




　　　　　　　ジキタリスを見ているとピーターラビットの世界へ




　　　　　　　花畑の隅には絵本に描かれていたホリホックの花も咲いていた

今頃この花は・・

　　　　　　　ただいまNEWS23を見ながらパソコンに向かっている




　　　　　　　韓国のPCR検査の体制のすごさに手が止まった




　　　　　　　途中で気づいたものだからネットで後で調べたいところ




　　　　　　　日本の検査体制で人数が減りましたでは信用できないところ




　　　　　　　やはりこれは政治の問題なのだろう




　　　　　　　「今頃この花は」（昔の写真）・・シリーズはいつまで続く？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ところでこの花は何だろう？）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

なに・・なに・なに・・なに！

　　　　　　　緊急事態宣言延長・・うんうん・・




　　　　　　　ここまではまぁ予想通りでのんびり




　　　　　　　ところがその後緊急地震速報




　　　　　　　ええーーっ・・こんな時に！！とのんびりと慌てる




　　　　　　　少し経てばたいしたことがなくホッとする




　　　　　　　やれやれ・・と思ったら・・




　　　　　　　今度・・は・・ネットが・・つながら・・ない・・ふ～～ぅ




　　　　　　　たかだか一時間ほどの間に・・なんてこと・・疲れる～～

ほんわかと眺める花が好き

　　　　　　　一番好きな花はセンダンの花




　　　　　　　「栴檀は双葉より芳し」という諺があるが




　　　　　　　これは実は白檀だとのこと・・こんな話も好きで




　　　　　　　似たような話で・・花札の「梅に鶯」のメジロ説




　　　　　　　センダンや梅の下に立ち聞こえてくる・・




　　　　　　　センダンは双葉より芳し・・香りがいいのよとか




　　　　　　　ウメの枝に止まるメジロを・・ウグイスだ！という




　　　　　　　そんなほんわかした中で花を見るが好きなのです

夢はホウノキの下で

　　　　　　　今頃植物園は好きな木の花が花盛り




　　　　　　　白い花が空が見えないほど広がる季節




　　　　　　　両方の手を合わせてやっと乗るくらいの花も咲く季節




　　　　　　　なのに植物園の扉は閉まったきり




　　　　　　　ただ誰もいない植物園で咲く花を想像するだけ・・




　　　　　　　想像の中で植物園は花が咲き乱れた天国




　　　　　　　小鳥たちもその中で心ゆくまで遊んで・・




　　　　　　　ホウノキの花も誇り高く咲いているのだろう




　　　　　　　蕾を持ち始めた頃楽しみにしてはいたけれど・・

きっと今頃・・

　　　　　　　今頃きっとユリノキの花が咲いているのだろう




　　　　　　　何年もの間ユリノキの大きな実を拾っては大喜びをしていた




　　　　　　　大木に茂る葉に隠れ花には気づかずにいた




　　　　　　　ところがある日突然花に気がつき大感動




　　　　　　　花の季節になると楽しみにしていた・・が




　　　　　　　数年前の台風で大きなユリノキは根ごと倒れた




　　　　　　　衝撃的な出来事だったけど・・隣の木は残った




　　　　　　　あくる年の花をつけたユリノキ・・今年も今頃きっと