[舟のない港](八) 2016-03-10 08:49:16 | 小説 暫く沈黙を続けながらネオン街を歩き、外れの小さな屋台でラーメンをすすった。 盛んに「おいしい、おいしい」と頷きながら、パクつく娘だった。 体も温まり、また二人して当てもなく歩き始めた。五分ほど歩いたろうか、突然娘は 短く言った。 . . . 本文を読む