その夜、部屋の灯りの下で二人の名刺を交互に見ながら、「ミドリ、ミドリ」と呟いてみた。
学生時代に思い浮かべていた平井ミドリとは違い、意外な子供っぽさに男は半ば酔いしれた。
青年時代に戻ったような気持ちだった。
時計は十時半を指している。
ベッドに寝転がりながら、窓に目をやった。
全くの闇夜だった。
そろそろ小降りになったらしく、雨音が小さくなっている。
明日には晴れそうな気配だ。
傍らの . . . 本文を読む
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