昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(九十二) 香水の匂い

2014-07-17 09:06:24 | 小説
背広を脱がせた千勢すら気付かぬ匂いに、小夜子が噛み付いたのだ。 「小夜子、勘弁してくれ。キャバレーに行ったんだ。 香水の匂いも、少しは付くだろうさ。千勢、お前、気になるか?」 「いえ。奥様に言われて、ようやく気付きました」 「ほら見ろ。小夜子の気のせいだろうさ」 我が意を得たとばかりに、胸をそらせて大きな声で言う。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(九十二) 待ちわびる小夜子だが

2014-07-15 09:19:58 | 小説
(三) その夜、武蔵の帰りを待ちわびる小夜子だが、中々武蔵は帰って来ない。 「遅いわねえ、武蔵は。会社はもう出たのよね?  千勢、千勢。武蔵は確かに一時間も前に、会社を出たのよね?  朝、何か言ってた? 寄り道するとか、なんとか」 イライラする気持ちを抑えきれずに、千勢に当り散らしてしまう。 身を小さくしながら、千勢が答える。 「はい。会社に電話しましたら、六時過ぎに会社を出られたと聞きま . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(九十一) 母親になる資格がないんだ

2014-07-11 09:25:39 | 小説
「今回は残念だったけど、またということもある。 それに私生児で産まれた子供の行く末は、酷い言い方だけどひどいもんだよ。 案外、これで良かったのかもしれないよ。 今度は、きちんとしたお相手の子供を、ね。 お父さんになってくれるお人を、お選びね。 あんたの器量なら、きっと現れるだろうさ」 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(九十一) 梅子の耳に届く赤子の声

2014-07-08 09:13:34 | 時事問題
医者はそう言う。しかし梅子の耳に届く赤子の声は違う。 “このままお母さんに知られることなく、静かに逝くつもりだよ。心配しないでいいよ。ぼくが産まれたら、お母さん困るものね。お父さんだって、歓迎しないだろうし。 . . . 本文を読む

北朝鮮のことを考えてみました

2014-07-07 20:39:41 | 時事問題
ちょっと生意気なのですが、北朝鮮のことを考えてみました。 外交・国際問題については、まったくの素人のわたしです。 学者さんやら評論家さん、それに政治家の皆さんの話を聞いて、 「へー」「なるほど」「そうなんだ」「でもなあ」と、 相づちを打ったり感心したり、そりゃちょっと、と思ったりです。 . . . 本文を読む

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