昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

「日の名残り」の読後感

2015-10-04 12:42:31 | 小説
長編小説を読み切ったのは、ほんとに久しぶりです。 ひょっとして、40年以上前になるかも‥‥。 カズオ・イシグロ という作家さん、ご存知ですか? 英国在住の、日本人です。 1982年、28歳の長編デビュー作「遠い山なみの光」で、王立文学協会賞を受賞されました。 1986年、「浮き世の画家」でウィットブレット賞を受賞です。 そしていよいよ1989年、「日の名残り」にて、最も栄誉ある「ブッカー賞」を受賞です。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十七)身上調査をしているように感じられて

2015-10-03 15:15:30 | 小説
「実は、交際中の女性が実家に帰っているんです。 で、手紙が届いていないか、気になりまして。 彼女のお父さんが倒れられまして、看護疲れからかお母さんも体調を崩されたんです。 そんな訳で、彼女はお正月を実家で送る羽目になったんです。 三日と空けずに、手紙が来るものですから」 「そうですか。それは、淋しいですなあ。で? その女性とは長いのですかな」 「お父さん、そんな立ち入ったことを」 黙って聞いてい . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十七)女性関係を知りたがってる?

2015-10-02 09:23:56 | 小説
由香里のそんな大胆な行動は、正直彼には迷惑だった。 好意を抱いてるくれることは嬉しいのだが、一人っ娘のせいかストレートな感情表現には弱った。 彼自身、由香里を好ましく思ってはいる。 可愛らしいとも、思っている。 唯、恋愛の対象とはならないのだ。 特に、父親の存在が大きい。大げさに言えば、彼の将来を左右しかねない存在なのだ。 蛍子の言葉が、耳から離れない。 「コネは、大事になさい」 二時間ほど . . . 本文を読む

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